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JANKO NILOVIC

連載
NEW OPUSコラム
公開
2011/08/16   00:00
更新
2011/08/16   00:00
ソース
bounce 335号 (2011年8月25日発行)
テキスト
文/出嶌孝次


ライブラリー・ミュージックの巨匠によるレア・グルーヴの定番と激レアな幻盤!! 



ライブラリー音源といえばTVやラジオ番組などのBGMとして活用されるべく作られた匿名的な雰囲気音楽だが、そこに埋もれたジャズ〜ファンク〜ラウンジ〜電子音楽などの良曲は、レア・グルーヴ以降の文脈で価値を与えられてきた。なかでも長らく人気を集めているのが、近年もジェイ・Zの“D.O.A.(Death Of Autotune)”の元ネタ“In The Space”で脚光を浴びたフランスのヤンコ・ニロヴィックだ。

彼が70年代に残した音源は良い湯加減なジャズ・ファンクの名品揃いで、このたび何度目かの復刻がなされた75年の『Soul Impressions』を筆頭に、多くのアルバムが繰り返しリイシューされてきたのだが……今回の目玉は、同じ75年にベルギーでひっそり録音されていたマッド・ユニティ名義作『Funky Tramway』の初CD化! モーグを演奏するテレックスのダン・ラックスマン(!)ら現地のミュージシャンを起用した内容は、他のヤンコ作品とはまた異なるコズミック感覚を醸成している。“Underground Party”や“Gipsy Funk”といった安易な曲名そのままのナイスなグルーヴを堪能しよう!



▼このたびリイシューされたヤンコ・ニロヴィックの75年作。
左から、『Soul Impressions』(Editions Montparnasse 2000/Vadim)、マッド・ユニティ名義の『Funky Tramway』(Vogue Belgique/Vadim)