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【第1回】――東京女子流

女子流サウンドに煌めきを降り注ぐRoyal Mirrorballの秘密

連載
ZOKKON -candy floss pop suite-
公開
2011/09/30   17:40
更新
2011/09/30   17:40
ソース
bounce335号 (2011年8月25日発行号)
テキスト
文/出嶌孝次


言うなれば“ルビーの指環”をフリップしたような意匠の“Limited addiction”。この音があるから女子流は聴き逃せない!という楽曲派リスナーも多いことでしょう。その立役者こそプロデューサー/アレンジャー/ソングライターの松井寛。彼のキャリアの起点は90年代初頭、福富幸宏や森俊彦(現Ajapai)らと同時期に台頭し、“Gioblitz”(91年)や“Samba De Howa Howa”(93年)などをNYのキング・ストリートに残すハウス・クリエイターでした。

並行してユーロ期の安室ちゃんにも関与していた彼が名を上げたのは、やはりアレンジを担当したMISIAの“つつみ込むように...”(98年)でしょう。彼女との仕事では作曲と(鷺巣詩郎と共同で)編曲を担当したフィリー・ソウル満開な“One!”が、女子流ファンにも推薦したい出来。以降はRoyal Mirrorball名義で自曲を出しつつ、加藤ミリヤやSweetS、名取香りらを手掛けながら徐々に裏方業を増やしていきます。

以降も彼のボトムへの意識の高さは不変。モーニング娘。“笑顔YESヌード”(2007年)のクール&ファンキーなアレンジや天上智喜“One More Time, OK?(Royal Mirrorball Mix)”などのイイ仕事を経て、女子流のアレンジをほぼ一手に担うことになるわけです。最近はDiVAのシングルに連続起用されるなど、まだまだ活躍の舞台は広がりそうですね。


▼関連盤を紹介。

左から、MISIAの98年作『Mother Father Brother Sister』(ARIOLA JAPAN)、Royal Mirrorballの“(Earth In)Blue”を収めた2002年のコンピ『HOUSE THINGS Vol. 3』(flower)、SweetSのベスト盤『Delicious 〜Complete Best〜』(avex trax)、モーニング娘。の2007年作『SEXY 8 BEAT』(Zetima)、天上智喜の2008年のシングル“Stand Up People”、DiVAのニュー・シングル“Cry”(avex trax)

 


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