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Live in Europe 1967:The Bootleg Series Vol.1

公開
2011/10/26   12:50
ソース
intoxicate vol.94(2011年10月10日)
テキスト
text:馬場雅之(タワーレコード本社)

60年代ヨーロッパの空気はマイルスの音で満たされていた

 


©Vernon Smith.


CDにはベルギー、デンマーク、パリでの公演の模様を収録し、中でもデンマークの音源はブート盤でも入手困難な一番レアなもので、今回初商品化。またパリの音源の最初の《アジテーション》《フットプリンツ》の2つのトラックはプライヴェート音源でこれまでブート盤にも未収録の超レアもの。どの公演も演目は一致している曲も多く、パフォーマンスの聴き比べも出来、マイルスの60年代後半の自己のバンドでの強靭な演奏を堪能できる。

音源のみのこの3国の公演でもこんな風に演奏されていたんだろうな~と想像するための映像がDVDに収録されている。ドイツ、スウェーデンのライヴ映像で、こちらは以前リリースされていたマイルスのソニー音源の70枚組コンプリート・ボックス『Complete Miles Davis Columbia Album Collection』(限定盤)に付いていたものと同内容で、買い逃した方も今回のリリースにより入手可能になったというわけだ。この映像を見ると、当然ではあるが全員若い!(一番年上のマイルスはこの時40歳ぐらい)初々しい他メンバーの動く姿まで新鮮、またほとんどノンPAのシンプルなステージのセッティング、MCなど無関係に淡々と演奏を進める様子など、この時代ならでは。

さてシリーズ第2弾では、どんなものが出てくるか、想像しつつ、今からその時を待ちたい。