アーティストが各テーマに沿ったお皿(CD)を紹介する連載! 作品ごとに良作を発表し続けているにも関わらず、なかなかスポットを浴びない……そんなアーティストたちを、Ametsubが独断と偏見で紹介します!!
Moshimoss 『Hidden Tape No.66』 Dynamophone
山梨在住のKosuke Anamizuによるプロジェクト。
10年以上前、ド・マイナーなテクノ系コミュニティーの掲示板上で
知り合った友人です。
当時、彼がテクノの代表的レーベル、
Traum Schallplattenやmule Electronicからリリースしたり、
PROCESSと同じEPに入るとは思いも寄りませんでしたが、
それを裏付けるように、
その時からやたらとクォリティーの高い
ダブ・テクノ/クリック・ハウスを作っていて、
個人的にとても気になる存在だったことをいまでも覚えています。
もともとの彼の名前がkossだったため、
同じくmule ElectronicからリリースしているKoss(Kuniyuki Takahashi)さんと混同したのは言うまでもありません。
彼はずっと山梨に住んでいたので、
それからしばらくはあまり頻繁にやりとりはしませんでしたが、
僕が北欧を旅して帰ってきた時に、何気なく彼のしょうもないblogを覗いたら、
同じ時間に同じ場所に居たことがわかり、
それからまた連絡を取るようになりました。
いまでは〈自分でやる〉と明言していたレーベル、Neguse Groupの運営も実現し、
2010年、アメリカのDynamophone Recordsから、
このMoshimoss名義で素晴らしいアンビエント/ダウンテンポな楽曲をリリースしました。
今年に入っては、L.E.D.やPawnのリミックスも手掛けつつ、現在新しい作品も制作中。
YouTubeでの再生が20万回を超えるような最高の楽曲を届けてくれることでしょう。
今回で僕の全6回の連載は終わりとなります。
ありがとうございました。
PROFILE/Ametsub
東京を拠点に活動する電子音楽家。現在までに2枚のフル・アルバムを発表しており、2作目『The Nothings of The North』(PROGRESSIVE FOrM)は、坂本龍一の〈2009年のベスト・ディスク〉にも選出され、ドイツのミル・プラトーからもリリースされている。その他にも、リミキサーや DJ、Jimanica(d.v.d、world's end girlfriend)とのコラボ作品の発表をはじめ、多岐に渡って活動中。今後のスケジュールについてはオフィシャルサイトをご覧ください。