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QUANTIC & ALICE RUSSELL

アリス・ラッセルのQ&A――(1)

連載
360°
公開
2012/02/16   17:43
ソース
bounce 340号(2012年1月25日発行)
テキスト
文/轟ひろみ


Q. アリスのキャリアのスタートは?



A. クァンティックとのコラボ以前に、アリスはバー・サンバのヴォーカリストとして一度ブレイクを経験していました。98年のハウス・ヒット“So Tired Of Waiting”で記憶されるバー・サンバは、ジュリアン・ベンダルを中心としたブライトンのユニット。ハウスからクロスオーヴァーなソウル〜ジャズ・ファンクへと音楽性を拡張しますが、ティーナ・マリーのカヴァー“Portuguese Love”が話題となったセカンド・アルバム『4』を最後に、アリスはほぼ離脱状態に。なお、現在もバー・サンバの看板を背負うジュリアンの別プロジェクト、オーヴァーストリートでのアリスのパフォーマンスも必聴です。

▼関連盤を紹介。

左から、バー・サンバの2005年作『4』(BKO)、オーヴァーストリートの2003年作『No Name Yet』(Sole)



Q. クァンティックとのコラボはいつから?



A. バー・サンバの初作が出て一段落ついた2002年、彼の2作目『Apricot Morning』で2曲にフィーチャーされたのが最初です。続くQSO名義の『Stampede』からは“Something That's Real”などアリスの歌う曲が次々と7インチ・カットされ、当時盛んだったディープ・ファンクのシーンにクァンティックの名を浸透させるきっかけとなりました。それに続く『Mishaps Happening』と『Pushin On』でもメイン・シンガーとしてアルバムの半分ほどで歌っていたわけで、この時期からのファンにとっては、クァンティックとアリスは絶対的な名コンビなんです。

▼関連盤を紹介。

左から、クァンティックの2002年作『Apricot Morning』、同2004年作『Mishaps Happening』、クァンティック・ソウル・オーケストラの2003年作『Stampede』、同2005年作『Pushin On』(すべてTru Thoughts)



Q. 他にどんな作品で歌っているの?



A. バー・サンバとクァンティックで名を売った彼女だけに、客演の量も膨大です。まず、所属していたトゥルー・ソーツ作品ではノスタルジア77の“Seven Nation Army”やバンブーズとのコラボが有名なところ。ノスタルジアの送り出したスケルトンズの“Adam And Eve”もアリスらしい泥臭さで最高でしたね。ミー&ユーやTMジューク&ジャック・ベイカー・トリオといった盟友TM絡みのプロジェクトにはレーベル離脱後も毎回馳せ参じています。

一方、近年はトゥルー・ソーツ・ファミリー以外にもコラボの輪を広げていて、ファット・フレディズ・ドロップの“The Camel”やMrスクラフの“Music Takes Me Up”、さらにはネクストメン“Let It Roll”やホーカス・ポーカス“Beautiful Losers”といったヒップホップまで曲調も多彩。意外な大物仕事ではデヴィッド・バーン&ファットボーイ・スリムのサントラ『Here Lies Love』への登場もありました。

▼関連盤を紹介。

左から、バンブーズの2006年作『Step It Up』、TMジューク&ジャック・ベイカー・トリオの2008年作『Boto And The Second Liners』(共にTru Thoughts)、Mrスクラフの2008年作『Ninja Tuna』(Ninja Tune)、ホーカス・ポーカスの2010年作『16 Pieces』(Motown France)、デヴィッド・バーン&ファットボーイ・スリムの2010年作『Here Lies Love』(Nonesuch)

 

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