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第40回――ドラゴンフォース

連載
OSHIETAL
公開
2012/04/18   00:00
ソース
bounce 343号(2012年4月25日発行)
テキスト
文/山口コージー


DragonForce_A



おかげさまで、めでたく40回目を迎えた鋼鉄連載〈OSHIETAL〉。今回は最大の危機を乗り越えたドラゴンフォースをオシエタル! 99年、ハーマン・リ(ギター)を中心に結成された彼らは、2001年に改名してメンバーを整えると、2003年の『Valley Of The Damned』でアルバム・デビュー。驚異の速弾きスタイルでメタル・ファンを震撼させる。その後も2作目『Sonic Firestorm』(2004年)、3作目『Inhuman Rampage』(2005年)と順調にリリースを重ね、そして2008年に発表した前作『Ultra Beatdown』で過去最高となる英米共に18位を記録。ツアーも軒並みソールドアウト……と順風満帆に思えた矢先、突如フロントマンのZP・サートが脱退を表明してしまうのだ。ドラゴンフォースに必要不可欠な、息継ぎ不要の圧倒的な肺活量を持つシンガーを新たに見つけることなんて、到底不可能だろう——そう誰もが諦めていた。

そんななか、ド新人のマーク・ハドソンを発掘! ドラゴンフォースはもちろん、エドガイやアングラ、ハロウィンをこよなく愛するこの若きメロディック・スピード・メタル・マニアが、バンドをふたたび表舞台へと引き上げるのである。こうして登場したのが、このニュー・アルバム『The Power Within』だ。過去最高のスピードを誇るナンバーから、テクニカルなギター・ソロをふんだんに採り入れた長尺曲、広い声域を持つマークだからこそなせる〈聴かせる楽曲〉までを投入し、新章の幕開けを大いにアピールしているぞ! さあ、彼らの門出を皆で祝おうではないか! 『The Power Within』を聴かずしてメタルをカタルべからずなのだ!



▼関連盤を紹介。
左から、ドラゴンフォースの2008年作『Ultra Beatdown』(Spinefarm)、エドガイの2011年作『Age Of The Joker』(Nuclear Blast)、アングラの2006年作『Aurora Consurgens』(Paradoxx/SPV)、ハロウィンの2007年作『Gambling With The Devil』(Steamhammer)