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第42回──ラッシュ

連載
OSHIETAL
公開
2012/06/13   00:00
ソース
bounce 345号(2012年6月25日発行号)
テキスト
文/山口コージー


Oshietal_Rush_A



鋼鉄連載〈OSHIETAL〉、今回はプログレッシヴ・メタルの生きる伝説、ラッシュをオシエタル!68年にギターのアレックスを心に結成され、間髪入れずにゲディが2代目ベーシスト/ヴォーカリストとして加入。74年に『Rush』でアルバム・デビューを飾った直後、2代目ドラマーのニールが加わって不動のトライアングルが完成する。そして、76年に大出世作『2112』を発表。複雑な曲構成で音楽ファンを唸らせると、以降、80年代には『Moving Pictures』、90年代には『Counterparts』、2000年代には『Snakes & Arrows』と時代ごとに名盤を生んでいくのである。

さて、そんなラッシュの持ち味とも言える高い演奏技術と予測不能な曲展開、知性溢れる詞世界が、ここ最近、若手から熱烈に支持されていることをご存じだろうか? 代表的な例を挙げると、アヴェンジド・セヴンフォールドにビッフィ・クライロ、同じカナダ出身のプロテスト・ザ・ヒーローらがその影響を公言しているのである。そんな折、ロードランナーに移籍して5年ぶりの新作『Clockwork Angels』が登場した。まずはジャケに描かれた時計の針をご覧あれ! かの『2112』との関連性を強く感じさせるではないか! 内容も初期のダイナミックなハード・ロック色を残しながら変拍子や転調を繰り返し、まさしく『2112』の続編といって差し支えない出来に。いま何度目かの黄金期を迎えようとしているラッシュを聴かずして、メタルをカタルべからず!



▼関連盤を紹介。
左から、ラッシュの76年作『2112』(Mercury)、アヴェンジド・セヴンフォールドの2010年作『Nightmare』(Warner Bros.)、ビッフィ・クライロの2010年作『Only Revolutions』(14th Floor)、プロテスト・ザ・ヒーローの2011年『Scurrilous』(Vagrant)

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