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第44回――追悼ジョン・ロード

連載
OSHIETAL
公開
2012/10/24   00:00
ソース
bounce 349号(2012年10月25日発行)
テキスト
文/山口コージー


Oshietal_DeepPurple_A



テキスト鋼鉄連載〈OSHIETAL〉、今月は前置きなしで始めるぜ。少し前の話だが、7月16日にキーボーディストのジョン・ロードが亡くなった。もともとクラシック音楽を学んでいたという彼は、68年にリッチー・ブラックモアらと出会ってディープ・パープルを結成。ジョンのアイデアのもと協奏曲とロックを融合させた69年の『Concerto For Group And Orchestra』を筆頭に、76年の1度目の解散まで(つまり第1〜4期の!!)バンドの重要な役割を担っていたのである。

そんなジョンへの追悼の意を込めたメモリアル盤『Re-Machined: A Tribute To Deep Purple's Machine Head』が登場した。これは、バッハ使いの鍵盤ソロがアツすぎる大名曲“Highway Star”も収録された、72年作『Machine Head』の楽曲をカヴァーしていくという企画モノで、本作のためだけに結成されたダフ・マッケイガン+ジョー・エリオット+スティーヴ・スティーヴンス他によるバンドの音源もアリ! 個人的には、アイアン・メイデンの“Space Truckin'”やメタリカの“When A Blind Man Cries”といったキーボードレスのリメイクに興奮させられた。というのも、持ち前のバカテクでもってオリジナルに忠実なアレンジを施しているのである(ジョンのパートをギターでやってのけるとは!!)。さあ、名フレーズを聴きながらジョン・ロードの偉大さにひれ伏そうではないか! ジョンを知らずしてメタルを絶対にカタルべからずなのだ!



▼関連盤を紹介。
左から、ディープ・パープルの72年作『Machine Head』(Purple/Warner Bros.)、アイアン・メイデンの2010年作『The Final Frontier』(Capitol)、メタリカの2008年作『Death Magnetic』(Vertigo)