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KAKUBARHYTHM 10周年!

連載
Discographic
公開
2012/10/24   17:58
更新
2012/10/24   17:58
ソース
bounce 349号(2012年10月25日発行)
テキスト
文/宮内 健

 

KAKUBARHYTHMの始まりは、レーベルではなくイヴェントだった。BOYS NOWでヴォーカル/ギターとして活動し、安孫子真哉(現・銀杏BOYZ)とSTIFFEEN RECORDSを運営していた角張渉は、2001年より自身の名前を冠したライヴ・イヴェント〈KAKUBARHYTHM〉をスタートさせる。その中心バンドであったYOUR SONG IS GOODの音源をリリースするためにレーベル・KAKUBARHYTHMを設立し、2002年3月に第1弾となる7インチ作品『BIG STOMACH, BIG MOUTH/LOVE GENERATION』を発表した。以降、自分のイヴェントで好きなバンドをブッキングするように、大好きでリスペクトしてやまないアーティストの作品のみをリリースしていく。いまや看板バンドとなったSAKEROCKを迎えるにあたり、リーダーの星野源は当初、角張のアッパーなキャラを訝しがったそうだが、それでもへこたれずオファーし続けてきた彼をいつしか信頼するようになったという。そんな熱意は10年経っても一向に冷めない。いまではここで紹介しているceroをはじめ、MU-STARSやイルリメ、キセル、二階堂和美などを抱える大所帯となったが、個々の作品に捧げるエネルギーは変わらない。主催するライヴではアンコール前に角張本人が出てきて、感動のあまり長々とスピーチしてしまう……なんて光景を何度も見てきたが、ビール片手に楽しそうに語る彼の姿を見ると、ビジネスやサクセス云々の前に、自分の部屋で友達に好きなバンドの話を愛情たっぷりに語っている、ただの音楽バカな青年の〈イズム〉が純粋に伝わってくるのだ。

 

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