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第10回――【今月のレポート盤】VARIOUS ARTISTS 『Solo Album』

連絡ノート

連載
ろっくおん!
公開
2012/11/21   00:00
ソース
bounce 350号(2012年11月25日発行)
テキスト
文/生麦 温


部室に置かれたキャンパス・ノートを覗き見しちゃいましょう! 何やらおもしろそうなリイシュー盤が紹介されていますよ!!



先月のバイト代を全部CDに注ぎ込んでしまいました……。でもいま流れているヴァリアス・アーティスツも凄く良いのでゲットするしかない! え〜っと、そんなわけで最近のお気に入り盤を紹介します。

まずは、ヴェルヴェット・アンダーグラウンドの大名盤が、リリースから45周年を記念した『The Velvet Underground & Nico: 45th Anniversary Deluxe Edition』(Verve/ユニバーサル)として登場したんです! ステレオ録音の本編に加え、66年のスタジオ・セッションと未発表のリハーサル音源を収録したボーナス・ディスク付き! そのDisc-2がとても45年前の音楽とは思えない生々しさで、魔力のようなものを感じました。

お次はザ・フーの『Live At Hull 1970』(Polydor/ユニバーサル)。『Live At Leeds』の40周年記念ボックス(2010年リリース)に初収録された作品で、ボックスが高すぎて買えなかった僕には待望の単独CD化です。かの有名なリーズ公演の翌日に行われたライヴを録音したものなんだけど、フーらしい破天荒ぶりとテンションの高さはこっちのほうが上じゃないかな。

そしてジャーマン・ニューウェイヴの代表選手、パレ・シャンブルグが放った81年のファースト・アルバムに、シングル曲とライヴ音源をプラスした2枚組『Palais Schaumburg: Deluxe Edition』(Bureau B/melting bot)も素晴らしかったです。関節が外れたようなビートに変な電子音が絡む、パンクとファンクを混ぜたようなサウンドは、ブルックリン界隈に生息する昨今のおかしなバンドが好きな人も気に入ると思うな。

最後は永遠の女神、カイリー・ミノーグ。デビュー25周年を記念してPWL時代の4作品がリマスター&ボートラ追加で登場したので、つい全部揃えちゃいました。改めて聴いてみても、ニュー・ジャック・スウィングなんかを採り入れた91年作『Let's Get To It』(PWL/EMI Music Japan)とかヤバイです。邦題は〈あなたもM?〉。ハイ、僕もMです。