アーティストが各テーマに沿ったお皿(CD)を紹介する連載! メインストリームからちょっぴり脇道を行く、退廃的な時代のムードを纏った歴代のキッチュな斜ガールの作品をbomiがご紹介!
CSS 『Cansei De Ser Sexy』 Sub Pop
〈自由奔放〉という言葉は、彼女のためにあるものか?
というくらい、やりたい放題かましてくれる、彼女こそ私のなかのポップ・アイコン。
そう、彼女の名前は、ラヴフォックス。ブラジル発のバンド、CSSのヴォーカルを務めている。
CSSとは、ファースト・アルバムのタイトルと同じ〈Cansei De Ser Sexy〉の略だそうで、〈セクシーでいることに飽きた〉という意味。
バンド名からして、最高にクールだ。
そもそも彼らの成り立ちからおもしろくて、何の計画性もなく、ブラジルで大人気のSNSサイト〈photologue(フォトログ)〉で出会ったメンバーが、〈なんかやろーぜー!〉で始めたのだとか。
なのに(だから!?)、こんなに自由奔放なパフォーマンスができるのだろうか。奇跡的なメンバーの配合といえる。
最近観に行ったCSSのライヴでは、彼らの面白味の一端を担っていた、マリオみたいな見た目のベースのおっちゃん(アドリアーノ)が脱退していて、少し悲しかった。
けれど、ラヴフォックスという人は、〈シュッと痩せてて、ちょっぴりエロくて、ある種の作られた笑顔を振り撒く〉みたいなポップ・アイコンの固定観念をガラッと覆してくれる。
ぽっちゃりしたお腹を惜しげもなく晒し、マイク・スタンドを振り回して叫び、飛び跳ねて踊る。その姿が、最高にキュートなのだ。あぁ、もう。
ふざけてて、おもしろくて、格好良くて、可愛い。
現在進行形の、まさに〈規格外〉なポップ・アイコン。
もしまだ知らないぞ、という人がいたら、ぜひ聴いてみてほしい。
虜になること間違いなし!
PROFILE/bomi
87年生まれ、NY出身/大阪育ちのアーティスト。2006年、大学進学を機に上京し、音楽活動を始める。2011年にbomiとして始動し、同年11月にタワーレコード限定でミニ・アルバム『Gyao! Gyappy!! Gyapping!!!』を、2012年2月に『OH MY POOKY!!!』を発表。6月にメジャー・ファースト・ミニ・アルバム『キーゼルバッファ』を、10月にファースト・フル・アルバム『メニー・ア・マール』(コロムビア)をリリースしている。11月11日(日)のタワーレコード新宿店を皮切りに『メニー・ア・マール』発売記念イヴェントで各地を回り、11月23日(金・祝)には代官山UNITにて初のワンマン・ライヴ〈bomb bomb bomi!〉を開催するほか、年末イヴェントへの出演も決定している。詳しくはこちらへ