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高野寛

連載
NEW OPUSコラム
公開
2013/09/18   00:00
ソース
bounce 359号(2013年9月25日発行)
テキスト
文/岡村詩野


デビュー25周年を機にお仕事まとめ!



今年デビュー25周年を迎えた高野寛の作品が3枚同時に登場した。まずは、未発表曲も含み、彼がこれまでに披露してきたカヴァー曲集『TOKYO COVERS』。トッド・ラングレンやムーンライダーズなど自身のルーツのど真ん中で、デビュー後には交流も持つようになった面々のナンバーが多く、なかでもYMO“音楽”“CUE”は、グループの人懐っこい旋律にフォーカスした出色の仕上がりとなっている。また、くるり“ワンダーフォーゲル”や初出のローリング・ストーンズ“(I Can't Get No)Satisfaction”といったバンド・サウンドのものが、エレクトロニックで緻密に仕立てられているところには、常に機材の進化と向き合いながら成長してきた高野のなせる技を感じる。

さらに、長らく廃盤だった99年作『tide』と、翌年の弾き語りツアーを収めたライヴ盤『Ride on Tide』がリマスタリングされて再登場。とりわけ原田郁子や畠山美由紀らが参加した『tide』は、宅録の出発点に立ち返ったような音作りで、現在のスタイルの礎になっている作品なので要チェックだ。



▼10月9日にリイシューされる高野寛の作品。
左から、99年作『tide』、2000年のライヴ盤『Ride on Tide』(CONSIPIO/SUNBURST)

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