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(第1回)ディック・エル・デマシアードなどの関連イヴェントを巡る!

若者からの支持を得るボカフロハのメッセージ

連載
長屋美保のハポチランガ・クロニクル
公開
2013/12/18   18:00
更新
2013/12/18   18:00
テキスト
文/長屋美保


若者からの支持を得るボカフロハのメッセージ



そして、この日最後の催しは、ラテン・アメリカを代表するメキシコシティ出身でNY在住のヒップホップMC、ボカフロハの「Prognosis: Descarga Poética Decolonial(予測:詩的非植民地の放出)」の出版記念イヴェント。



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今回のイヴェントのフライヤー画像



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会場は、テアトロ・イポドロモ・コンデサという1936年に建立された映画館を劇場に改修した場所。
その当時のポスター



ボカフロハは、〈Quilomboarte(キロンボアルテ:厄介者の芸術)〉というコレクティヴを率い、ヒップホップやスポークン・ワーズを媒介にしたワークショップやイヴェントを南北アメリカ大陸やヨーロッパで行っています。
植民地化、ディアスポラ(移民居住区)やルーツ、自治といったものと深く関わる内容だけに、移民社会のアメリカ合衆国でもカルチュラル・スタディーズ方面で非常に注目を集めています。そんなメッセージが込められた詩集が、このたび出版された〈Prognosis〉で、スペイン語と英語で書かれています。



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ボカフロハ(英訳:シドニー・オニール)の著書「Prognosis: Descarga Poética Decolonial」



ボカフロハおよびキロンボアルテの活動が素晴らしいと感じるのは、アカデミズムに偏るのではなく、これからの未来を作っていく10代の若者たちを重要視している点。ワークショップやイヴェントへ訪れるのは、ラテン・アメリカからアメリカ合衆国へ着いたばかりの移民の若者たちが圧倒的に多いそう。この日の会場にも多くの若者たちが訪れていて、そのほとんどが本を購入していました。



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会場入り口風景



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ボカフロハ



ボカフロハが、bounce読者の皆さんに挨拶してくれました!





「やあタワーレコード/bounceの仲間たち。僕の名前はボカフロハ。メキシコシティから日本へダイレクトに挨拶を送ります」



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アールデコ様式の劇場



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スポークン・ワーズを披露するボカフロハ



イヴェントは、ボカフロハによる新作著書からの詩の朗読で幕開け。彼のウィットに富んだ真摯なメッセージを、若者たちが真剣に聞き入っているのが印象的でした。



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真剣に聞き入る来場者たち



スポークン・ワーズの後はコンサートが開催されました。



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サンフランシスコのチカーノMC、カンビオ



チリ出身でNY在住のレベル・ディアス、バルセロナのR&Bシンガーであるインディ・スティラ、サンフランシスコのチカーノMC・カンビオも出演したのですが、私は最後まで観ずに帰りました。それは、ぶっちゃけ、家で呑み会があったからなんですけど。そんな理由で、かたじけない。でも気のおけぬ仲間と呑むのも、人生にとって大切なイヴェントなんだよGüey(ウェ~イ)!!