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20代から30代、そして今回は40代となった彼らのリアルに迫る。
18年前、ヨーロッパの長距離列車の中で出会ったアメリカ人学生ジェシー(イーサン・ホーク)とフランス人女学生セリーヌ(ジュリー・デルピー)。2人の物語が始まる。
観た人の中で彼らの人生がずっと息づいている稀有な映画であり、熱心なファンも少なくない「ビフォア~」シリーズの第3弾「ビフォア・ミッドナイト」が日本で待望の公開。ファンが知りたいのはストーリーではなく、彼らの会話であり、彼らの関係がどうなったのか!?第1作から18年、第2作から9年という長い月日を、一緒に年を取ってきた“共感”の気持ちが色褪せずに心に残っている。その魅力は即興のようであり、リアリティのある会話。時には感情を爆発させ、とりとめのない話でさえ大切。その世代の人生観や価値観、考え方の移ろい、駆け引き、すべてが会話の醍醐味として聞こえてくるのだ。
監督、俳優がアイデアを出し合い作り上げていく、シンプルな手作り感、俳優2人の自然体な演技はまるでドキュメンタリーのよう。第1作はウィーン、第2作はパリ、第3作はギリシャ!古い街並み、青い海…ロマンティックなロケーションも素敵。
第1作では、その出会いで意気投合し、恋に落ち、ウィーンの街を“夜明け”まで一緒に。お互い惹かれあいながらも、彼らはあえて連絡先を交換せずに、再会の約束をして別れる。9年後の第2作では、作家になったジェシーは、あの一夜の事を描いた小説のプロモーションで訪れたパリで、セリーヌと再会し、ジェシーの飛行機の出発時間“夕暮れ”までの間、パリの街を歩きながら、再会の約束は果たせたのか、現在のそれぞれの生活、9年間の出来事、忘れる事の無かったお互いの存在について時が経つのを忘れて語り合う…というところで終わったラスト。観た人は「その後」について様々な妄想をしていたはず(私もしました)。
そして、第3作、40代の彼らはパートナーとなり、子供もいる! 親戚のようなうれしさを感じつつも、映画はその世代の不安や、子供の事、現在の2人の関係について、ギリシャの開放的な雰囲気が、2人の気持ちを解き放ち、愛も不満も爆発させる。ロングショットで交わされる会話の応酬。作家らしい詩的なジェシーの言葉に惹かれつつ。さあ、ラストから50代の彼らはどうなっているのか? 妄想が止まりません!
映画『ビフォア・ミッドナイト』
監督:リチャード・リンクレイター
脚本:リチャード・リンクレイター/イーサン・ホーク/ジュリー・デルピー
音楽:グレアム・レイノルズ
出演:イーサン・ホーク/ジュリー・デルピー/他
配給:アルバトロス・フィルム (2013年 アメリカ 108分)
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◎2014年1/18(土) Bunkamuraル・シネマ、ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿バルト9ほか 全国ロードショー!
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