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YeYeの1.21ジゴワット分の音楽を聴く(第6回)

連載
皿えもん
公開
2014/02/27   18:30
更新
2014/02/27   18:30
テキスト
文/YeYe


アーティストが各テーマに沿ったお皿(CD)を紹介する連載! 思わずTwitterでシェアしたくなるヒョエー!な作品をYeYeが紹介します! 最終回は、運転免許を取ったらドライヴしながら聴きたい一枚!



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リトルハンセン 『白い波』 enn



中学生の頃から〈音楽〉に夢中になるものの、月にアルバムを2枚も買えば破綻、という学生あるあるで過ごしていたYeYeです。しかしラッキーなことに、10歳離れた兄は大学生時代、工場でVHSビデオの真ん中の2つの丸いやつに不備がないかを筒に入れて検査するバイトなどをしたりして、CDをたくさん持っていました。なので、たまに破綻してはいたものの、よく兄の棚からCDを勝手に拝借し、当時景品で手に入れたWindowsのデスクトップ・パソコンに音楽を放り込んではmp3で聴き漁っていたのです。そのなかでも高校生になってから登下校時によくよく聴いていたのが、今回紹介するリトルハンセン『白い波』。去年の暮れ、そういえば高校生の時によく聴いていたリトルハンセン、もう一度聴きたい!と思って、当時は兄から勝手に拝借していたCDを大人になったいま、購入。2010年にもアルバム『リトルハンセン』(タワレコでの取り扱いはありません……)がリリースされていたことを知り、そちらもゲットしました。

リトルハンセンの魅力、まずは何と言っても癖になる声とメロディー。自由自在に変幻するメロディーは、最新作でさらに濃密に。一聴した瞬間、まさに日本のダーティ・プロジェクターズだ!と昂揚しました。YeYeが『HUE CIRCLE』の制作にあたって、ダーティ・プロジェクターズみたいに、ジョニ・ミッチェルみたいに、予想もつかないし誰も一度聴いただけでは口ずさめない自分だけのメロディーを持つ曲を作ってみたい!と思っていたのは、そもそもあの頃聴き込んでいたリトルハンセンから根本的な影響を受けていたのかもしれないと思ってハッとしたのです。

『白い波』は、世界を一周してるような、いろんな天気が一通り巡ったような、ミックスジュースを飲み干しながらさまざまな味を感じるような、色とりどりの世界をすごくポップに体験できるアルバムだと思います。それから、聴き終わった後、運転免許すら持ってないのにドライヴし終わったような気分になります。免許を取ったら、車ではまずリトルハンセンの音楽をかけます。



PROFILE/YeYe



89年、滋賀生まれのシンガー・ソングライター。学生時代から京都を中心に活動し、2011年にファースト・アルバム『朝を開けだして、夜をとじるまで』をリリース。2012年の〈CDショップ大賞〉では同作でニューブラッド賞を受賞。同年に後藤正文(ASIAN KUNG-FU GENERATION)や古川本舗、永野亮、SAKANAMON、jizueの作品にゲスト・ヴォーカルとして参加。さらに数々のCMソングも手掛けるなど活動の幅を広げる。4月にライヴ会場/店舗限定でEP『ハウスウォーミング』を発表。そして最新作『HUE CIRCLE』(RALLYE)も大好評! 3月4日(火)に京都・磔磔、3月15日(土)に東京・mona recordsにて〈YeYeバンド、全員が歌って全員がサポート vol.2〉を開催するほか、イヴェント出演も決まっています。詳しくはこちらのサイトをチェック!

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