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カテゴリ : [MUSIC/MOVIE/BOOK] 

掲載: 2008年05月20日 00:25

更新: 2008年05月20日 00:25

文/  班長

20080519111302.



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COPYRIGHT EDWARD BURTYNSKY



この写真は、中国国内のとある地区を撮影したものです。





この写真をこのタイミングで見た方のほとんどが、地震の被害を受けた四川だと考えると思いますが…。実は、以前紹介した今年の夏に公開されるドキュメンタリー「いま ここにある風景」で紹介されている、中国揚子江に建設中の三峡ダムに沈む村の写真です。





このような風景が、戦争や地震の被害地以外にあることが驚きですが、ダムに沈んだ後に船の航行の邪魔にならないよう、高い建物などを村の住人自身に壊させていると言うことです。



(被害が甚大すぎて不謹慎に思われる方がいるかもしれませんが) この写真一つとっても、たまたま起きた四川の地震のタイミングで見ることで、更にいろいろなことを考えさせられます。この写真も、もしかすると四川の被害の原因のいくつかも、経済至上主義で豊かな文化的生活を送る事を是としてきた自分達とどこかで関わっているわけですから。





先週末、この映画の試写に行ってきました。冒頭の約8分間、延々と工場内を横移動ショットで撮影されるスケールに、グローバリズム経済のもたらしたとんでもなさと、脅威と、畏怖と、その上に成り立っている今の生活の居心地の悪い落ち着かない感じ…それが、圧倒的に美しい写真で写され続ける。 LAタイムズで「心乱される美しさ!」と紹介されたのがうなづけるオープニングでした。



映画本編中でもバーティンスキー本人が言っているように「自分の仕事を、もっと政治化すべきだと考えたこともあった。しかし声高に訴えれば、人々の反応は単に賛成や反対をするだけだろう。だから言葉でなく、ただ写真を見せる。」と言う姿勢は、写真や、もちろん音楽を含むアートの可能性を的確に表現したものだと思います。



決して押し付けでないからこそ、自分達がどこかでこの世界に関わっているということを考えさせられ、単純な判断や解決法ではなく、問題の複雑さを本能的に感じさせるものがあります。





今年の夏、タワエコではこの映画のPRに協力していくことになりました。それは、写真同様、音楽もアートの一つとして、感性を刺激し、創造と想像を刺激し、これからの世の中に何か新しい価値感を生むために役に立てるものであると確信しているためです。



このブログでもまた映画周辺の紹介などを続けて行く予定です。





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