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カテゴリ : News / Topic 

掲載: 2010年02月17日 16:12

更新: 2010年02月17日 16:58

文/  班長

「゛」があるだけでぜんぜん違う物というはなし。

今日、30年ぶりにオバマ米大統領がジョージア州の原子力発電所建設計画への融資保証を発表というニュースが。雇用創出計画の一環と言う事らしいが、1979年のスリーマイル島事故後、原発建設に政府の融資保証が供与されるのは初めて。雇用のことだけ考えたら、何かもっと他のエネルギー対策を進めた方が、将来的にいいんじゃないかと思ったり。 1979年のスリーマイル島、1986年チェルノブイリ原発事故以来、世界では日本とフランス以外の先進国ではほとんど原発は建設されていない状況。ただ、昨今の地球温暖化対策を受け、CO2排出のほとんどない原発が再び脚光を浴び始めた!?わけですが、CO2より危ない物が出ちゃったらどうすんの???と思うんですけど。

ちなみに、東京電力の試算では、

■1キロワットの発電コスト(コストに含まれる内容が良くわからないので単純に比較できないのですが)は

石炭火力-7.2円、LNG火力-7.0円、石油火力-12.2円、水力-10.6円、原子力-7.3円

■1キロワット発電時のCO2排出量は

石炭火力-887g、石油火力-742g、LNG火力-478g、原子力-0g

もちろん、太陽光、風力等の自然エネルギーは発電コスト0円、CO2排出量0gです。ただ、危険性は比較にならないほどであることは言わずもがな。

ご存知のようにエネルギー資源に乏しい日本は、エネルギーの8割以上を海外に依存。この状況では、特定のエネルギーだけに頼れず、いろいろな種類のエネルギーを組み合わせて、エネルギーの安定供給を守っていくことが必要。 そして何よりも、太陽光発電や風力発電などの新エネルギーは、地球温暖化の原因となる二酸化炭素の排出が非常に少ないことから、「地球温暖化防止」への取り組みを考えるうえでも非常に重要なエネルギーといえるわけです。

しかしながら、日本における1999年段階での新エネルギーの導入実績(太陽光・風力・廃棄物利用・バイオマス)は、エネルギー総供給量のわずか1.2%、環境負荷が小さいと考えられる再生可能エネルギー(一般水力・地熱)を加えても4.9%にすぎません。今後、新エネルギーの割合を大きく増やしていくことが必要不可欠な状況なわけです。

EARTH DAYに向けて、毎年渋谷店で導入している「グリーン電力」の打合せが今日行われたのですが、近年は環境意識の高まりや、東京都の規制も4/1から始まることを受けて、購入される自然エネルギー自体はかなり増えていると言う事です。自然エネルギーを扱っている会社も30社近くまで増えているとの事。

ここで注意しなくてはならないのは、「クリーンエネルギー」と言われている物には、CO2を排出しない原発によって発電された電力も含まれると言う事。上の図の通り、「グリーン(自然、リサイクル)エネルギー」とは違うと言う事です。しかも、「クリーンエネルギー」を扱う会社というのが、実は大きな既存電力会社の子会社だったりするわけです。いままで、普通の電力として原発で発電された電力を売っていたものを、クリーンエネルギーと言い換えるだけで、イメージ良く?しかも高く?売れてしまうということでしょうか??これ。みなさんどー思います??

ちなみに、原発の使用済み核燃料の処理の問題や再処理の問題も未解決のままなのは以前書いたとおり。

理由は単純で、再処理技術の開発が完成していない事と、費用が膨大にかかること。ちなみに、日本ではこの方式で稼動しようとした原子炉もんじゅが95年に事故を起こしたまま。毎年何億円もかけて使用されていない施設が維持されています。六ヶ所村の再処理工場は、建設費2兆1930億円!! 今後40年で約19兆円!?!?!? かけて運転しようとしているとか。この施設も06年の試運転でトラブルが発生中、本格操業のメドもたっていません……。これは原発の発電コストにはもちろん入っていないと思いますけど。


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