誕生から半世紀を経た圧倒的な歴史的傑作を改めて体験せよ!
Cal Bernstein ©Authentic Hendrix, LLC
今年はエクスペリエンス・ヘンドリックス監修による最後の〈新作〉と噂される『Both Sides Of The Sky』も出たジミ・ヘンドリックスだが、年代的な節目を考えても、やはり半世紀前に登場した歴史的名盤を忘れるわけにはいかないだろう。68年10月にリリースされて全米No.1を記録し、ザ・ジミ・ヘンドリックス・エクスペリエンスの最終作にしてジミ生前最後のスタジオ・アルバムとなった『Electric Ladyland』が、3CD+Blu-rayの〈50周年記念盤〉として復刻されたのだ。アルバム本編をバーニー・グランドマンが新たにリマスターしたことも話題だが、今回は追加コンテンツの貴重さもポイントだろう。
〈At Last...The Beginning: The Making Of Electric Ladyland: The Early Takes〉と題されたCD2には、68年初頭にホテルの一室で録られたスケッチのようなデモからスタジオ・セッションからのアウトテイクなど貴重な20曲を満載。さらにCD3ではアルバム発表の1か月前にハリウッド・ボウルで行われたライヴの未発表音源も収められ、粗い音質ながらこちらも楽しめる。
なお、ひときわ目を惹くピースフルで鮮やかなジャケはジミの意図に則ってリンダ・イーストマン(マッカートニー)が撮影し、当時ジミ自身がアルバムのジャケに選んでいたとされるもの。ようやく望ましい姿で作品がパッケージされたことは、ジミ本人も喜んでいるのではないだろうか?
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掲載: 2018年12月17日 17:08