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【追悼】エリザベス女王


1953年6月2日 戴冠式 (カラー)

イギリスの君主として歴代最長となる70年にわたって在位してきたエリザベス女王が、2022年9月8日午後、静養先の北部スコットランドのバルモラル城で亡くなりました。96歳でした。

エリザベス女王は、1926年4月21日生まれ。1952年2月6日、25歳のとき、父の国王ジョージ6世の死去に伴って、エリザベス2世として王位を継承しました。2015年には、19世紀のビクトリア女王を抜いてイギリスの君主として在位最長を更新。2022年6月には、在位70年を記念する祝賀行事「プラチナ・ジュビリー」が盛大に行われました。

最後にメディア公開された公務は2022年9月6日。与党・保守党の新党首、トラス氏をバルモラル城に迎え、首相に任命しました。BBCによりますと、ロンドンのバッキンガム宮殿以外で首相を任命するのは70年の在位期間中で初めてだったとのことです。

今年の在位70年を記念して、ワーナークラシックスからCD『エリザベス女王1953年戴冠式(公式レコードからの音楽)』 が5月27日に発売されたばかりでした。このCDは、1953年6月2日ロンドンのウェストミンスター寺院で行われた戴冠式から音楽の部分を集めたものです。演奏には英国王室認定の英国国教会聖歌隊から選ばれた歌手400人(全て男声)、英国のソリストやオーケストラの首席奏者らにより管弦楽団、王立軍学学校のトランペット奏者ら参加しました。戴冠式のライヴ録音は、同年にEMIより3枚組LPとして発売され、1997, 2002年に2CDとして発売もされました。今回、アビイロード・スタジオに保存されていたオリジナル・マスターテープより音楽の部分を抜き出し、アビイロード・スタジオにおいて24bit/192kHzリマスターが行われCD化されました。
(タワーレコード 商品本部 板倉重雄)

緊急発売!数量限定!Silver Colored Vinyl(アナログLP)

エリザベス女王1953年戴冠式

《エリザベス女王1953年戴冠式(公式レコードからの音楽)》英国王室認定盤のため、UKだけで限定生産販売された、こちらの 180gシルバーカラー・アナログLP盤が限定入荷!

※収録時間上、CD盤より収録曲数が少なくなっております。
【演奏】
ウィリアム・マッキー(指揮)
英国戴冠式聖歌隊
英国戴冠式聖歌隊

 

イギリス国歌「ゴッド・セイヴ・ザ・クィーン」の歌詞変更が話題に!

イギリスのエリザベス女王の死去を受け、イギリスの通貨のデザインと国歌が変わることが話題となっています。
イギリスの紙幣や硬貨にあしらわれているエリザベス女王の横顔は、今後はチャールズ新国王のものに変わります。また、イギリスの国歌は「ゴッド・セイブ・ザ・クイーン(神よ 女王を護り給え)」でしたが、チャールズ三世の即位を受けて「ゴッド・セイブ・ザ・キング(神よ 王を護り給え)」に変更されることになります。

(1)歌詞付きのイギリス国歌
山田和樹指揮東京混声合唱団によるイギリス国歌のCD(KICC-1555)は、「ゴッド・セイブ・ザ・クイーン(神よ 女王を護り給え)」の歌詞で歌われています。 コリン・デイヴィス指揮BBC交響楽団・合唱団がCD「ザ・ラスト・ナイト・オブ・ザ・プロムス」 で演奏しているイギリス国歌も「ゴッド・セイブ・ザ・クイーン(神よ 女王を護り給え)」です。こちらはロンドンの夏の風物詩、プロムスでのライヴ録音なので、国歌で盛り上がる聴衆の大騒ぎも聴きものとなっています。 オーストラリア出身の伝説的なソプラノ歌手ネリー・メルバ(1861~1931)は、1904年、最初期のSPレコードにイギリス国歌を録音していますが、このときはヴィクトリア女王が1901年に亡くなった後、エドワード7世の時代だったため「ゴッド・セイブ・ザ・キング(神よ 王を護り給え)」で歌われています。ちなみにメルバは、ロンドンのサヴォイ・ホテルの料理長が創作したデザート「ピーチ・メルバ」に、今なお名前を残しています。


(2)イギリス国歌のオーケストラ版
大作曲家エルガーが編曲したものがあり、ロンドン・フィルとロイヤル・フィルによる録音がCDになっています。また、オーケストラが海外公演した際の初日には、両国の国歌を演奏する習わしがあり、ここではカラヤン指揮ウィーン・フィルと、シュヒター指揮 NHK交響楽団のCDをご紹介いたします。


(3)ベートーヴェン編曲によるイギリス国歌(ピアノ、歌)
ベートーヴェンはイギリス国歌の編曲を少なくとも2回行っており、ピアノ独奏で「ゴッド・セイヴ・ザ・キングによる7つの変奏曲」、歌曲で「ゴッド・セイヴ・ザ・キング」を残しています。最初の3枚がピアノ曲、最後の1枚が歌曲です。


(4)リスト、パガニーニ編曲によるイギリス国歌(ピアノ、ヴァイオリン)
19世紀のピアノとヴァイオリンの大技巧家、リストとパガニーニもイギリス国歌をそれぞれの楽器に超絶技巧的編曲を行っています。リストは1840年代、ヴィクトリア女王の時代にピアノ編曲したので、タイトルが「ゴッド・セイヴ・ザ・クイーン」となっています。演奏しているチャバイはハンガリー出身で現在ロンドンを拠点に活躍するピアニスト。目の覚めるような技巧の持ち主です。
パガニーニは1829年、ジョージ4世の時代に無伴奏ヴァイオリンへ編曲したので、タイトルは「ゴッド・セイヴ・ザ・キングによる変奏曲」となっています。演奏はリッチとアッカルドという、最高のパガニーニ演奏家二人のCDをご紹介します。とくにリッチはライヴでのアンコール演奏で、見た目のサーカス的な弾きぶりに、聴衆がフレーズごとに湧き上がるのが収められており、楽しい聴きものとなっています。また、エリザベス女王の時代の録音ということもありリッチが曲紹介を「ゴッド・セイヴ・ザ・クイーンによる変奏曲」としているのも、また面白いところです。
(タワーレコード 商品本部 板倉重雄)


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カテゴリ : Classical | タグ : 書籍

掲載: 2022年09月09日 10:00

更新: 2022年09月28日 13:00