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1月8日は伝説的なカペー四重奏団の主宰者、リュシアン・カペー(1873~1928)生誕150年の誕生日です


ハイドン:弦楽四重奏曲ニ長調作品64-5「ひばり」~第1楽章
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リュシアン・カペー(1873.1.8~1928.12.18)は1893年に伝説的な名団体、カペー四重奏団(Quatuor Capet)を結成し、55歳で亡くなる1928年まで率い、ハイドンからフランス近代作品まで幅広いレパートリーで世界的名声を博しました。その演奏は初期のSPレコードに録音され、遠く日本でも神格化されました。また、教師としても名高く、イヴァン・ガラミアン(パールマン、ズッカーマン、チョン・キョンファの師)などを輩出し、現代ヴァイオリン界にも多大な影響を与えました。

カペーは、大歌手のカルーソー、シャリアピン、大作曲家のレーガー、ラフマニノフなど優れた音楽家を生んだ1873年に、1月8日にパリで生まれました。両親は貧しく、彼のヴァイオリンの才能は家計のために利用されました。カフェや安いキャバレー、街角でさえ演奏したといいます。こうした経験がカペーを急速に大人びた青年へと成長させました。15歳でパリ音楽院に入学し、ヴィオッティの孫弟子でベートーヴェン演奏の権威であったジャン・ピエール・モーランに師事する幸運に恵まれました。1893年、満場一致でヴァイオリン部門の最高位を獲得して卒業。すぐに自らの四重奏団、カペー四重奏団を組織し、師モーランが得意としたベートーヴェン演奏に打ち込みました。また、作曲家としても有望視されていました。1896年にはラムルー管弦楽団のコンサートマスターとなり、1899年までこのポストを務めました。キャリア最初の20年間は、ソリストや四重奏団のリーダーとしてヨーロッパを巡り、1899年から1902年まではボルドーのサント・セシル音楽院で、1907年からパリ音楽院でヴァイオリンと室内楽の教授として活動しました。1920年頃から毎年ベートーヴェンの弦楽四重奏曲の連続演奏会をパリで開催。1928年12月18日、パリで急逝したときも、演奏家として絶頂期にありました。

カペーは1928年4月にフランス・コロンビアに録音を始めました。そしてその年の10月までの6ヶ月間に弦楽四重奏曲11曲とピアノ五重奏曲1曲の録音(SP盤10インチが7枚、12インチが44枚)。カペーが僅か55歳で亡くなったことは音楽界にとって大損失でしたが、電気録音(マイクロフォンによる録音)が1925年に開発され、カペーが亡くなる直前の6か月間で、世界遺産とも言うべき録音群が残されたことは、現代の我々にとって僥倖だったと言えるでしょう。2023年現在、カペー四重奏団のSPレコードからの復刻CDは日本のグッディーズとオーパス蔵の2つのレーベルで聴くことができます。いずれも初期の電気録音で、SP盤からの復刻のため、モノラル録音の上、ダイナミック・レンジも狭く、SP盤特有のスクラッチ・ノイズが伴いますことを予めご了承ください。SP復刻の方針は、両レーベルともノイズを残すやり方をとっています。
(タワーレコード 商品統括部 板倉重雄)

オーパス蔵による復刻CD

SPをノスタルジアで味わうのでなく、20世紀の名演奏の芸術および技術の実際を21世紀に伝えると同時に、演奏そのものを現在の演奏と並べて味わうことができるようにしたい。-ここにオーパス蔵の基本方針がある。従来の蓄音器の音を目指した復刻は演奏者がレコード溝に刻み込んだ音を取り出しきれていない。実際には当時の技術は従来の復刻盤に聞かれる音よりもっと多くの音楽があったのである。 他方最近のノイズを著しくカットした復刻は以前のフィルター方式に比べ原音の劣化は少ないが、それでも音が変化している例が散見される。(略)そこで音楽・音質を最優先に考え、スクラッチノイズを敢えて残している。せめて ‘盛大なノイズの中に・・・’と言われることのないレベルにした つもりである。演奏の質さえ高ければ1分もすれば耳は慣れるという昔からの言を信じている。(オーパス蔵HPより)

グッディーズによる復刻CD-R


DSD録音になったグッディーズ・ダイレクト・トランスファーCDR!従来のCDを高音質化するさまざまな試みが盛んな中で、「グッディーズ・オリジナル企画」のダイレクト・トランスファーCDRは、2009年2月発売新譜からDSD録音を採用することになりました。DSD録音によって、これまでのSP復刻からさらに飛躍し、SPレコードの直接再生と区別がつかないところに到達したと自負しています。DSD録音は従来の方式に較べて中音から低音にかけての音の形が明瞭になり、高音は一皮剥けた感じです。LPとは比較にならない強大な音響勢力を持つSPレコードをカスタムメイドの直熱真空管フォノイコライザーを使用し、またノイズ除去と共に失われる音楽情報に最も気を配り一切のノイズリダクションを使用していないのは従来通りです。(新 忠篤)(グッディーズHPより)


弦楽四重奏曲第15番イ短調作品132~第5楽章
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カテゴリ : Classical セール

掲載: 2023年01月06日 18:00