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ハード・バップ名盤!仏トランペッター、ロジェ・ゲランの名作が復刻

1958年ベニー・ゴルソン、ボビー・ティモンズとの共演!

ロジェ・ゲラン

ハード・バップの精鋭が集結し、繰り出すソロの数々。
クールとファンキーが交錯するアドリブの妙に酔えば
全身を包み込む、最高のリラックス感。

 ヨーロッパのトランペッターといえば、UKにはジミー・デューカー、デンマークにはアラン・ボッチンスキー、イタリアにはオスカー・ヴァルダンブリーニ、ヌンツィオ・ロトンド、そしてフランスにはロジェ・ゲランがいる。

 当時アート・ブレイキー&ジャズ・メッセンジャーズのツアーメンバーとしてフランス滞在中であった、ベニー・ゴルソン、ボビー・ティモンズの2名を迎えたクインテット編成での録音である。

 一貫してメンバー全員が打ち解けたような、リラックスムードでの演奏が聴かれ、取り分けリーダーであるロジェ・ゲランのメロディアスに歌い上げるアドリブが素晴らしい。「Moanin'」、「Blues March」は同年録音であるメッセンジャーズのブルーノート作品に収録されている演奏と比較してみると、驚くほどに印象が違って聴こえる。ほどよくクールダウンされたファンキーさを漂わせ、ゲラン、ゴルソン、ティモンズの3人が叙情性豊かなメロディーを紡いでいく様は、この作品特有のものであり、昔から人気の高いタイトルである所以ではないだろうか。

 この後、ゴルソン、ティモンズは50年代後半にかけて、キラ星のような名盤の数々に録音を残していくが、それらの作品と比較してもなんら遜色の無い作品である事は明白で、もっと広く聴かれるべき一枚であると思う。非常に入手困難なオリジナル盤を手に入れる以外は、これまで、決して音質の良いとは言えない再発LPのみでしか聴く事ができなかったわけだが、今回復刻されたCDを聴いて驚愕した。澤野工房の方に「オリジナル盤もあんな凄い音なんですか?」と訊いてみたところ、あっさり「そうだよ。」という答えが返ってきた。なるほど、オリジナル盤がレアで高価なわけだ。(Text by 中野 克彦 ライナーノーツより)

【収録曲】
1. Stablemates
2. Moanin'
3. Blues March
4. I Remember Clifford
5. Not Serious

【パーソネル】
M1~M4:1958年12月18日録音
Roger Guerin(tp)、Benny Golson(ts)、Bobby Timmons(p)、Pierre Michelot(b)、Christian Garros(ds)

M5:1959年1月8日録音
Roger Guerin(tp)、Michel Hausser(vib)、Martial Solal(p)、Pierre Michelot(b)、Christian Garros(ds)

 

カテゴリ : 予約 | タグ : ジャズ復刻&発掘

掲載: 2011年07月07日 16:00

更新: 2011年07月08日 15:09