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ザ・ヴュー、新作を日本先行発売&インタビュー掲載

The View

 

全英1位を記録したデビュー・アルバム『ハッツ・オフ・トゥ・ザ・バスカーズ』、全英トップ10にランク・インしたセカンド・アルバム『フィッチ・ビッチ?』、全英トップ20にランク・インしたサード・アルバム『ブレッド・アンド・サーカシズ』に続くザ・ヴュー、4枚目のアルバム『チーキィ・フォー・ア・リーズン』。

 

ニュー・アルバムのプロデュースはアークティック・モンキーズ他を手掛けたマイク・クロッシー(バンドは前作もマイクによるプロデュースを望んでいたが、よりビッグなサウンドを望むレーベルの圧力により、バンドの意向は無視された形となっていた)で、リヴァプールのモーター・ミュージアム・スタジオでレコーディングは行われた。新作はバンドの原点に戻ったようなアプローチになっており、カイル・ファルコナー曰く「ザ・クラッシュによるフリートウッド・マックの『噂』」のような作風とのこと。

アルバムは全曲カイルとキーレン・ウェブスターによるものだが、うち3曲はキングス・オブ・レオンのアンオフィシャルのメンバーとして知られるライター/プロデューサー、アンジェロ・ペトラグリアとの共作曲となる。バンドは今作からメジャーのソニー(1965レコード)を離れクッキング・ヴァイナイルと契約。「キングス・オブ・レオンやカサビアンらと比較されることもなくなり、池に棲んでる大魚になった気分だ」とカイルは語っている。

 

 

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メンバーからコメントが届きました!

 

インタビュー

■新作『チーキィ・フォー・ア・リーズン』はどんなアルバムに仕上がりましたか?

カイル「今回は、もっと普通の感じに戻ろうとしてたんだ。基本に戻るっていうか」

キーレン「いや、今回はとにかく自分たちが心から好きなものを作りたい、それだけだったんだよね。特にコンセプトはなくて、とにかく満足できる音楽を、自分たちのスタイルでやろうって。タイトルは曲の一ラインから取ったんだ。『チーキィ・フォー・ア・リーズン(ワケありで生意気)』ってフレーズが、僕らに対する一般的な見方、THE VIEWがどう思われてるかを要約してる気がして。あと、ファーストの時も歌詞の一節からアルバム・タイトルを取ったから、今回も同じことをやりたかったんだよね」

■メジャーの1965レコードを離れてクッキング・ヴァイナイルに移籍することになりましたが、一番大きな変化はなんでしょうか?
 
カイル「クッキング・ヴァイナルは僕らのレコード会社っていうより、チームメイトなんだ。レコーディングの費用は僕らが出しているし。クッキング・ヴァイナルに関しては、実際に自分たちが契約する前からいい噂を色々と聞いてたんだ。で、現実に契約してみると前よりずっと自由にやれるし……レコード会社って、普通はいろいろ言ってくるんだよ。まあ、それが彼らの仕事だし。僕らもメジャー・レーベルにいた頃は、『シングルはこれにしよう』とか、『こういうビデオにしよう』とか言われて……ある意味、向こうが決めたことを一方的に聞かされてた。すると僕らのほうも、『じゃあ、そうするか』ってことになっちゃって、そのまま飲みに出かけたり(笑)。今はそうじゃない。もっと自発的にやれるんだ」

キーレン「実際、計画としては自分たちでこのアルバムをリリースしようとしてたんだ。コロンビアとの契約が切れて、でもちょっとは資金もあったから……たくさん曲もできてたし、『これをまとめてアルバムを作って、自分たちでリリースしよう』と思ってたんだよね。でもそれをやり始めた時に、クッキング・ヴァイナルからオファーがあったんだ。今考えると彼らと契約したほうがよかったと思う。僕らに何も強制したり、押し付けたりしないからね」

■今作はファーストの頃のザ・ビューを思い起こさせるようなサウンドだと感じました。原点回帰という考えはあったのでしょうか?
 
カイル「原点回帰は僕らが強く意図したところだったね。実際、ライヴをやるとそういうサウンドになるんだよ。だから、ライヴの時に自分たちが演奏してる裏でバッキング・トラックを流さなくていいし、24ピースのオーケストラを引き連れる必要もない。バンドの4人だけで、レコードで鳴ってるままにプレイできる。それがとにかくいい気分なんだ。この前のレコードではライヴでバッキング・トラックを使う曲がいくつかあったんだけど、それがどうしても馴染めなくて。間違ってる気がしたんだよね。ビートが機械的に『ツー、ツー、ツー』って刻まれてたり、見えない人間が弾いてるストリングスがいきなりワーッて鳴ったり。あれはうまくいかなかった」

キーレン「まさにね。今回、ストリングスやそういうのを入れない、っていうのはかなり重要だった。もちろん、そういうので実験したことはよかったと思うし、自分たちがそういうレコードを作ったこと自体はかなりクールだと思ってる。でも、このレコードでは一歩戻ってみたかったんだよ。最初にバンドとして集まって、練習した時みたいなサウンドにしたかったんだ」

■マイク・クロッシーがプロデューサーですが、彼との仕事はどうでしたか?

カイル「彼とは最初からごく自然に通じてたんだよね。彼が何曲か聴いて、『こういうふうにしたい』って言ったら、まさにその通りに仕上げてくれて。僕のほうも彼がやりたいことがよく理解できた。彼がまず『こういうセッティングでいこう』って言って、僕らがプレイして、完璧な瞬間を彼がとらえてくれたんだよ。僕らも今回はとにかく生でプレイしたい、って思ってたから。レコードを聴いても、そういう一瞬一瞬がとらえられてるのがわかると思う」

キーレン「彼がアークティック・モンキーズでやった仕事とかが好きだったんだ。すごくいいプロデューサーなんだよ。しかも、今でもアルバム制作に対してすごくハングリーで、バンドに期待するものも高いし、彼自身現状に満足しないで、自分が作るアルバムで仕事の質の高さを証明しようとしてる。それって、プロデューサーの姿勢として尊敬すべきだし、一緒にやると刺激されるんだよね」

■シングル「ハウ・ロング」についてのエピソードは?

カイル「僕と元彼女で書いた曲なんだ。最初に彼女がメロディを思いついたんだよね。で、『ラーラーラララーララー』とか歌ってて。僕がそれをちょっと変えて歌ってみたら、『あ、すごくいい!』って言われたんだよ。で、バンドに持っていったら、みんな気に入ってくれて。でもあの曲はある意味ダブル・ミーニングっていうか、すごくポップに聞こえるんだけど、歌詞は強烈なことを言ってたりする。『極上の香水の瓶を君が6つ落としたら/僕が12個にしてあげる/君をやっつけようと兵隊が送り込まれてきたら/僕がそいつらを全員やっつけてやる』って。ある意味、ものすごく強烈なオブセッションについて歌ってるんだ。『どのくらい待てばいい? いつになったら会える?』って、ラブ・ソングの原型みたいに聞こえるけど、同時に強烈でクレイジーなところもある。かなりダークなんだ。それがめちゃくちゃにポップなメロディに乗ってる、っていう。そこからビデオのアイデアも出てきたんだよ。だって、僕らが演奏してるところを撮るだけじゃ、意外性がなさすぎるだろ? だから、他の誰かに演じてもらって、どこか意味が通じるような、でも強烈なビデオを作ろうと思ったんだ」

■今のUKシーンについてどう思いますか?

カイル「一昨年くらいから『今はギター・バンドは難しい』って言われだしたんだけど、今も状況的にはあんまり変わってないんだよね。イギリスのラジオで流れるのはリアーナとかビヨンセみたいなのばっかりで、ロックはほとんど流れない」

キーレン「変わるといいなとは思う。今のところ、UKの音楽的ランドスケープは退屈きわまりない、って言わざるをえないからね。ダンスっぽいもの、R&Bとかばっかりで。そんなのみんな退屈して、すぐにギター・ミュージックが戻ってくると僕は思う。こういう状態が長く続くわけないから」

■バンドの今後の予定を教えてもらえますか?

カイル「今はとにかく、できるだけ長くツアーがしたい。夏はフェスにも出るし、できればほんとにまた日本にも行きたいんだよね。日本でまたライヴがやれたら嬉しいんだけど。僕、この前の来日で1週間近く入院したんだよ(笑)。いきなり敗血症になって、マスクつけさせられて。一時は隔離されて、薬でもうろうとして、もう最悪だったんだ(笑)。いや、ファンはみんなグレイトだったし、退院してからまたプレイしたライヴはほんとに最高だったから」

キーレン「なんとか日本に行こうとしてるところなんだけど、ヴィザの問題がどうなるか次第だな。でも本当に、日本にはまた行きたいから、すごく頑張ってるんだ。日本でやった二回のツアーは、ほんとに素晴らしかったから。確実に僕らの最高のツアーの一つだった。僕自身、日本には行きたくてしょうがないから。幸運を祈ってて!」

カテゴリ : 予約 | タグ : UK/US INDIE

掲載: 2012年06月09日 11:23