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キューバ、フィーリンの歴史的音源2作品が一挙に蔵出し

Nico Rojas

ニコ・ロハスは、フィーリンの創始者の1人にしてフィーリン最高のギタリストといわれるアーティストです。グユンが、フィーリンのムーヴメントを外側から支えた存在だったのに対し、ニコ・ロハスは最初期からムーヴメントに参加し、フィーリンの誕生~発展に貢献しました。フィーリンの2大巨匠の1人セサル・ポルティージョ・デ・ラ・ルスは、ニコ・ロハスの功績を湛えた発言をしています。ニコ・ロハスの演奏は、ジャズのスィング感、クラシックのコード感、さらにもちろんキューバの様々な音楽のリズム感や歌心を同時進行で聴かせるもので、一聴すると、どのジャンルの音楽でもありどのジャンルの音楽でもない独自なものと感じさせます。まさに「スタイルではない」といわれる“フィーリン”の核心をついた演奏と言えます。

 

ホセ・アントニオ・メンデスと共にフィーリンの2大巨匠といわれるのが、セサル・ポルティージョ・デ・ラ・ルス。古くはナット・キング・コール、トリオ・ロス・トレス・アセス、ペドロ・インファンテ、アストラッド・ジルベルト、近年ではカエターノ・ヴェローゾ、ルイス・ミゲル、クリスティーナ・アギレラ、クリス・ボッティなどなど、キューバ国外の有名アーティストがこぞってレパートリーにしヒットさせたラテンの大スタンダード「コンティーゴ・エンラ・ディスタンシア」「トゥ・ミ・デリリオ」「レアリダ・イ・ファンタシーア」といった曲を作曲したアーティストです。一方の雄ホセ・アントニオ・メンデスが、歌手としてライヴ、録音共に積極的におこなったのに対し、セサル・ポルティージョ・デ・ラ・ルスは、ライヴ活動はコンスタントにおこなったものの録音は少なく、またそのスタイルもギター弾き語りによる自作自演が基本というものでした。したがって単独でのアルバム発売はCD時代後の1991年のライヴ盤のみで、他にはオムニバスCDに収録された8曲のみが比較的容易に聞ける彼の録音でした(しかし今はどれも入手困難で、中古市場で高値が付いています)。アナログLPアルバムも単独では発売されていないと思われます。今回のCD制作発売に際し、革命前からのキューバの音源を所有するエグレム社に調査を依頼。その結果新しく見つかった音源も含め、全22曲を収録しました。前述の8曲の他はアナログ時代に発売されたもの、カセットテープのみで発売されたもの、録音はされていたものの発売されなかったものなどが含まれます。まさに、ラテン~キューバ音楽の大発見といえるものです。

カテゴリ : ニューリリース | タグ : 【World】復刻&発掘

掲載: 2012年11月05日 16:52