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名匠トーマス・ニューマンの新たなる挑戦『007 スカイフォール』

スカイフォールいよいよ12/1日本公開となった、007シリーズ最新作の『007 スカイフォール』。前作の『007慰めの報酬』が、『チョコレート』『ネバーランド』などの人間ドラマを展開していたマーク・フォースターが監督し、人間ドラマ、大人のラブ・サスペンスとしてのボンド映画への興味を深めていった。そして、その4年後、最新作の登場である。

前作がマーク・フォースター監督につづき、今作は、なんと監督がサム・メンデスである。『アメリカン・ビューティー』『レボリューショナリー・ロード/燃え尽きるまで』など、独特の人間追求で見せるメンデス・ワールドがなんとボンド映画で展開する。『グラディエイター』『ラストサムライ』『ヒューゴの不思議な発明』などの脚本家ジョン・ローガンと、007映画脚本に多く携わるニール・パーヴィスとロバート・ウェイドが共作した、長年の007ファンも興奮するプロットに、コーエン兄弟作品を中心に名だたるハリウッド名作を手がけながら、007映画は意外にも初となる撮影監督のロジャー・ディーキンズ、大型アクションの編集で定評があり、『007カジノ・ロワイヤル』以来、ボンドものは二度目となる編集者のスチュアート・ベアードといったスタッフが集まった。

そして、トーマス・ニューマンである。

007映画で、監督との名チームという形で、音楽担当者が決まるのは、おそらく初めて。近年のボンド作品の音楽に携わり続けてきたデイヴィッド・アーノルドが、あの国際的大型スポーツ・イベントの仕事のためにスケジュール調整が困難という理由もあり、ユニークな監督の意を組み続けてきた、現代ハリウッド映画音楽の最知性派が取り組むことになった。

トーマス・ニューマンといえば、やはりシリアスな人間ドラマにおけるさまざまなスコアの新しい挑戦であり、現在の、非メロディ系人間ドラマ・スコアのあるべき姿を示してきたリーダーともいえる作曲家。アクションものも、携わっていないこともないが、それは『アジャストメント』『ペイド・バック』『ジャーヘッド』といった、独特の人間ドラマが強く存在する世界である。今回のような、娯楽アクションであることがまず第一条件的な大作は、このキャリアにあって、やはり初挑戦である。

トーマス・ニューマンによるメジャー・アクション・スコア。おそらく、今までにない迫力のオーケストラが展開するが、そこには、やはり、このひとならではの世界が展開する。あらためて、デイヴィッド・アーノルドのスコアを聞き比べてみるのも面白いと思う。モダン・ロックのテイストの延長線上のオーケストラ・スコアとして存在するアーノルド・サウンドと、現代音楽の洗礼を受けつつ、明解な世界の中でのエキサイティングなスコアに挑む新たなるトーマス・ニューマン・サウンド。新たなる娯楽スコア・サウンドの誕生である。

カテゴリ : ニューリリース

掲載: 2012年12月04日 13:40