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『VINTAGE COLLECTION +plus』特別編「ウィーン・フィル室内楽名盤選 Vol.1」 

ウィーン・フィル室内楽名盤選

ユニバーサル ミュージックのご協力による『タワーレコード“ヴィンテージ・コレクション+plus”』特別編としまして、日本で人気の高いウィーン・フィルの奏者たちによる室内楽録音を発売いたします。彼らは1950年代に米ウエストミンスターへ伝説的な室内楽録音を行いました。また、50~60年代のウィーン・フィル英デッカ専属時代には、英デッカへも数多くの室内楽を録音しました。そして70年代以降はデッカだけでなくDGやフィリップスにも活動の場を広げました。これらの録音はLP時代から日本の室内楽ファンに愛好され、CD化も世界に先行する形で進められてきましたが、まだ未CD化の録音があること、また、直近のCDリリースからかなり時間が経過した録音もあります。そこで、ウエストミンスター、デッカ、ドイツ・グラモフォンの入手しにくい音源を集めて"名盤選"とし、複数回に分けて再発売いたします。

【1】ウィーン八重奏団のモーツァルト・ステレオ録音! ディヴェルティメント第7番は前奏・後奏を初復活
モーツァルト:ディヴェルティメント集、クラリネット五重奏曲 他/ウィーン八重奏団員

【収録曲】1.ディヴェルティメント 第17番 ニ長調 K.334(320b)、2.ディヴェルティメント《ザルツブルク・シンフォニー》第1番 ニ長調K.136、3.ピアノと管楽のための五重奏曲 変ホ長調 K.452、4.ディヴェルティメント 第15番 変ロ長調 K.287、5.ミヒャエル・ハイドン:ディヴェルティメント ト長調、6.ディヴェルティメント 第1番 変ホ長調 K.113、7.ディヴェルティメント 第10番 ヘ長調 K.247、8.クラリネット五重奏曲 イ長調 K.581、9.クラリネット三重奏曲 変ホ長調 K.498《ケーゲルシュタット・トリオ》、10.行進曲 ニ長調 K.290/167AB(前奏)、11.ディヴェルティメント 第7番 ニ長調 K.205(167A)、12.行進曲 ニ長調 K.290/167AB(後奏)、13.カッサシオン 変ロ長調 K.99/63A
【演奏】ウィーン八重奏団員(リーダー:ヴィリー・ボスコフスキー)(3,6,9)、同(リーダー:アントン・フィーツ)(1,2,4,5,7,8,10-13)、 ヴァルター・パンホーファー(ピアノ)(3,9)
【録音】1956年10月(3,9)、1957年10月(6)、1961年4月6-7日(1,2)、1962年9月(4,5)、1963年10月15-17日(7,8)、1964年10月12,17-18日(10-13) ウィーン、ゾフィエンザール(ステレオ録音)
【原盤】DECCA
ウィーン八重奏団はヴァイオリンとクラリネットのボスコフスキー兄弟を中心としたウィーン・フィルのメンバーにより1947年に結成された名アンサンブル。戦前の古き佳きウィーンを感じさせるロマンティックな芸風でモノーラル時代より英デッカに数多くの名盤を残しました。ステレオLP時代に入るとリーダーを若きアントン・フィーツに交代し、ウィーンの伝統を受け継ぎつつも新時代に合わせた端正な演奏スタイルをとり、とくに1961年4月に録音されたディヴェルティメント第17番のLPは長く「決定盤」の名をほしいままにしました。当セットではアントン・フィーツ時代に録音されたモーツァルト作品のステレオ録音全てと、ヴィリー・ボスコフスキー時代の貴重なモーツァルト・ステレオ録音を集成したものです。珍しい音源としてはボスコフスキー時代に録音されたディヴェルティメント第1番K.113。英デッカでは7インチ45回転盤でしか発売されなかったもので、今回が日本初CD化となります。また、CD4のディヴェルティメント第7番ニ長調 K.205(167A)では、オリジナルLP通り前奏と後奏に行進曲K.290/167AB初復活。往時の野外演奏と同様に、楽隊の入退場をCD盤上に演出、再現しました。

【2】20代の若きライナー・キュッヒルによる清新なモーツァルト室内楽録音を集成!
モーツァルト:弦楽四重奏、三重奏、二重奏集/ウィーン・ムジークフェライン弦楽四重奏団
1.弦楽四重奏曲 第16番 変ホ長調 K.428、2.弦楽四重奏曲 第17番 変ロ長調 K.458 《狩り》、3.弦楽四重奏曲 第19番 変ホ長調 K.465 《不協和音》、4.弦楽四重奏曲 第18番 イ長調 K.464、5弦楽四重奏曲 第21番 ニ長調 K.575 《プロシャ王第1番》、6.弦楽四重奏曲 第23番 ヘ長調 K.590 《プロシャ王第3番》、7.ディヴェルティメント 変ホ長調 K.563、8..二重奏曲 第2番 K.424
【演奏】ウィーン・ムジークフェライン弦楽四重奏団(1-6)、ライナー・キュッヒル(ヴァイオリン)(7,8)、 ヨーゼフ・シュタール(ヴィオラ)(7,8)、 フランツ・バルトロメイ(チェロ)(7)
【録音】1979年2月(1-4)、1975年12月 (5,6)、1980年5月(7,8,) ウィーン、ゾフィエンザール(ステレオ録音)
【原盤】DECCA
ライナー・キュッヒル(1950.8.25生まれ)は弱冠20歳でウィーン・フィルのコンサートマスターに選ばれた逸材です。ウィーン・フィルにはコンサートマスターを中心とした弦楽四重奏演奏の伝統があり、キュッヒルも1973年に弦楽四重奏団を組織します。結成当初はキュッヒル四重奏団との呼称で活動していましたが、「ムジークフェライン」(楽友協会)を本拠に活動する団体として、由緒ある協会名を名乗ることを許されました。この3枚組にはまだ20代だったキュッヒルが英デッカに録音したモーツァルトの弦楽四重奏、三重奏、二重奏作品を集成しています。弦楽四重奏曲第21&23番は、まだキュッヒル四重奏団を名乗っていた頃の録音で、ウィーン・フィルから生まれた新しい四重奏団による新鮮な演奏が話題を呼びました。その後、ムジークフェライン四重奏団となってからの弦楽四重奏曲第16~19番も好評を得て、この四重奏団の現在に至る名声を確固としたものにしました。さらに、1980年に録音されたディヴェルティメント変ホ長調と二重奏曲第2番は、これら佳曲の数少ないウィーン・フィル奏者による録音ということで、愛好家に喜ばれました。

【3】世界初CD化を含む、キュッヒル率いるムジークフェライン弦楽四重奏団のロマン派作品集
ブラームス、シューマン、コダーイ、スーク:弦楽四重奏曲集/ウィーン・ムジークフェライン弦楽四重奏団
1.ロベルト・シューマン:弦楽四重奏曲 第1番 イ短調 作品41の1、2.ブラームス:弦楽四重奏曲 第3番 変ロ長調 作品67、3.フーゴー・ヴォルフ:イタリアのセレナード、4.ゾルターン・コダーイ:弦楽四重奏曲 第2番 作品10、5.ヨゼフ・スーク:弦楽四重奏曲 第1番 変ロ長調
【演奏】ウィーン・ムジークフェライン弦楽四重奏団
【録音】1976年1月2-6日(1,2)、1977年6月12-14日、1978年3月(3-5) ウィーン、ゾフィエンザール
【原盤】Decca
この2枚組にはまだ20代だったキュッヒルが英デッカに録音したロマン派作品を集成しています。DISC1のシューマンとブラームスは、ウィーンの奏者にとっては最も無理なく自らの音楽性を投影できる作品で、木目調の味わい豊かな響きとともに憂愁のロマンを味わうことができます。LP時代には彼らの来日記念盤として1979年に初発売されました。DISC2は録音の少ない作品で、コダーイとスークはともにウィーン・フィルの奏者たちによる唯一の録音で、かつ今回が世界初CD化となります。日本では1980年に初発売され、珍しい作品の貴重なレコードとして室内楽愛好家の評判を呼びました。

【4】名プロデューサー、E.スミスの傑作! M.ケリーの回想録にある4人の作曲家による四重奏を再現!
モーツァルトのカルテット・パーティ/ウェラー弦楽四重奏団
【収録曲】1.ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト:弦楽四重奏曲 第3番 ト長調 K.156、2.フランツ・ヨーゼフ・ハイドン:弦楽四重奏曲 第3番 ニ長調 作品1の3、3.カール・ディッタース・フォン・ディッタースドルフ:弦楽四重奏曲 第5番 変ホ長調、4.ヨハン・バプティスト・ヴァンハル:弦楽四重奏曲 ヘ長調
【演奏】ウェラー弦楽四重奏団
【録音】1967年3月20-21日、4月21-24日 ウィーン、ゾフィエンザール
【原盤】Decca
英デッカの名プロデューサー、エリック・スミス(1931~2004)は大指揮者ハンス・シュミット=イッセルシュテットの息子で、モーツァルトの音楽を愛し、デッカと後に移籍したフィリップスに数多くのモーツァルトの名盤を制作しました。そしてこの1枚も、モーツァルト愛好家ならではの夢のある企画盤でした。モーツァルトの友人にマイケル・ケリー(1762~1826)というアイルランド出身のテノール歌手がいました。1826年に彼が書いた「回想録」によれば、1784年イギリスの作曲家スティーヴン・ストーラスがカルテット・パーティを開催。その際にハイドン(第1ヴァイオリン)、ディッタースドルフ(第2ヴァイオリン)、モーツァルト(ヴィオラ)、ヴァンハル(チェロ)といった作曲家が奏者として集まったと記されています。その催しを録音で再現したのが、このCDです。起用されたのは世界的な弦楽四重奏団として人気、実力とも絶頂期にあったウェラー弦楽四重奏団。LPレコードならではの粋な企画として高い評価を得ましたが、CD時代になると4曲がばらばらにCD化されてしまい、エリック・スミスの企画意図が全く分からない状態となっていました。今回のCD化では、本来の選曲と曲順に戻し、再び1784年の夢のような「カルテット・パーティ」を再現してみました。4人の作曲家が合奏を楽しむさまを描いたオリジナルLPジャケットのアートワークとともにお楽しみいただければ幸いです。

【5】名物コンマス、ヘッツェルが率いた名合奏団のDG録音集成! プリンツの貴重なバルトークも特別収録
ウィーン室内合奏団DGレコーディングス/ウィーン室内合奏団、アルフレート・プリンツ、他
【収録曲】1.カール・マリア・フォン・ウェーバー:クラリネット五重奏曲 変ロ長調、2.パウル・ヒンデミット:クラリネット五重奏曲 作品30、3.ベラ・バルトーク:コントラスツ Sz.111、4-7.ヨーゼフ・ハイドン:フルート四重奏曲 作品5(4曲)、8.ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン:七重奏曲 変ホ長調 作品20、9.同:弦楽五重奏のためのフーガ ニ長調 作品137、10.ベラ・バルトーク:2台のピアノと打楽器のためのソナタ Sz.110、11.フランツ・シューベルト:八重奏曲 ヘ長調 D803
【演奏】ウィーン室内合奏団(リーダー:ゲルハルト・ヘッツェル)(1,2,4-9,11)、アルフレート・プリンツ(クラリネット)(1-3、8)、 ヴェルナー・トリップ(フルート)(4-7)、 アンドレ・ジェルトレル(ヴァイオリン)(3)、エディット・ファルナディ(ピアノ)(3,10)、イシュトヴァン・アンタル(ピアノ)(10)、J.シュウォルツ、O.シュウォルツ(パーカッション)(10)
【録音】1963年 ウィーン(3,10)、1972年9月 ウィーン、ジェーンブルン宮殿(1,2)、1973年2月19-21日 ウィーン(4-7)、1975年11月 ウィーン、シェーンブルン宮殿(8,9)、1980年3月 ウィーン、ローゼンヒューゲル(11)
【原盤】Deutsche Grammophon(1,2,4-9,11)/Westminster(3,10)
歴代のウィーン・フィル、コンサートマスターの中でもゲルハルト・ヘッツェル(1940~1992)ほど日本の聴衆に愛された人はいないでしょう。1969年に指揮者転向のため退団したワルター・ウェラーの後を受けてコンサートマスターに就任し、同時にウィーン室内合奏団のリーダーとなりました。ヴァイオリンのヴィルヘルム・ヒューブナー(1914~1996)、クラリネットのアルフレート・プリンツ(1930~ )などウィーン・フィルの弦・管の名手を擁したアンサンブルはとくに日本で高い人気を呼び、1971年の初来日以降、幾度となく日本で名演奏を聴かせてくれました。ところが1992年にヘッツェルが登山中に亡くなり、この名アンサンブルは事実上消滅しました。このセットはウィーン室内合奏団が1972年から80年にかけてドイツ・グラモフォンに録音したものを集成したもので、ヒンデミットのクラリネット五重奏曲、ハイドンのフルート四重奏曲集はこれが世界初CD化となります。この時代のメンバー構成は、若く才能にあふれるヘッツェルを大ヴェテランたちが支える形になっていて、ヘッツェルがウィーンの伝統に新しい風を吹き込んでいるさまが見えるような魅力的な演奏を行っています。管楽器のソロを受け持つプリンツとトリップの流麗な技巧と高雅な音楽性も聴き物です。また、今回はプリンツが1963年に米ウエストミンスターに録音したバルトークの「コントラスツ」をカップリングの「2台のピアノと打楽器のためのソナタ」とともに世界初CD化して特別収録しました。