こんにちは、ゲスト

ショッピングカート

注目アイテム詳細

ブルースギター・レジェンド内田勘太郎 5年振りのアルバム『DES'E MY BLUES』

内田勘太郎

憂歌団のギタリスト、内田勘太郎が5年振りとなるフル・アルバム『DES'E MY BLUES』をリリース。

「圧倒的なアルバムを作る」という使命(?)のもと産み出された今作は、シンガー内田勘太郎にフォーカスした前作『サマータイムブルース』とは対極の全曲インストゥルメンタルで構成。

内田勘太郎の代名詞とも言える〈Chaki(チャキ)P-1〉。そのギターを使ったスライド・ギターの世界観が存分に味わえる一方、ライブでのメインギター〈K.YAIRI(ヤイリ)〉は“渚のボードウォーク”等、メロディックな楽曲に彩りを加えている。

スタジオ録音でありながら、ライヴで聴いているような距離感と空気感が、聴き手を心地よく酔わせてくれる。まさしく「DES'E MY BLUES≒これが俺のブルースだ」と本人自ら断言する純度100%のブルース・アルバム、ここに完成。

【収録曲】
01. 一陣の風
02. 出立
03. ソウステップ
04. 歩く
05. 大潮
06. 渚のボードウォーク
07. 幸せ小僧
08. 夕暮れ
09. 南国夜
10. VIOLA LEE BLUES
11. モーガンフィールド
12. Too Young

内田勘太郎『DES'E MY BLUES』発売記念!
ブルース・ギター・レジェンドが選ぶブルースCD

「謎のブルース大陸へ宝探しに行こう!!」内田勘太郎

※No.10~No.21 2014年6月13日新規掲載!

(1)Elmore James『ダスト・マイ・ブルーム~ザ・ヴェリー・ベスト』

強烈な歌とギターに殴打。多分高1から高2の頃。当時聴いていたロックよりヘビィ。す、凄い……。「Please find my baby」「Hand in hand」……あぁ……。

line

(2)Elmore James『Original Folk Blues』(Kent盤)
※勘太郎さんご推薦のこちらの盤はCDでの取り扱いがありませんので、代わりに51年から56年の全録音を収録したBOX『ザ・クラシック・モダン・レコーディングス 1951-1956』をご紹介いたします。『Original Folk Blues』の楽曲は全て収録されています。

「Best of Elmore James」の荒々しさは姿をひそめ、きれいな録音で端正な印象。聴き込めばやはり強力。すっきりしたサウンドなので朝、起き抜けによく聴いた。バラード「Good Bye Baby」は出色。本当に擦り切れる程聴いて買い直した。白い粉が吹いて来たので……。

line

(3)Elmore James、John Brim『フーズ・マディ・シューズ』

エルモア目当てで購入。したらついて来たジョン・ブリムにやられた。唄が良い、演奏が良い、バンドが素晴らしい。シカゴブルース最高のバンド。最良の時代。

line

(4)Slim Harpo『I'm A King Bee』『Tip on In』

10代の頃ジャケ買いしたLP。ハーポが唄っている横に女性が居てハーポを見ているのだが、その表情はどう見ても思いっ切り引いている。中身最高。すっとんきょう。ギンギンの脱力。

line

(5)Albert King『キング・オブ・ザ・ブルース・ギター』

ブルースに興味を持って最初に買ったB.B.King「Live & Well」は今ひとつぴんと来ず、それではと3大キングのもう1人、アルバートを購入。これはしびれましたな。宇宙的に広いギター、渋い喉。バックのMG'sの凄い事。特にアル・ジャクスンのドラムに魅かれた。発売時期と購入時期はほぼ同じ。アップトゥディトな訳だ。

line

(6)Muddy Waters『ベスト・オブ・マディ・ウォーターズ』

心の中をひっかき回すようなエレキギター。脳に響くヴゥ-ドゥみたいな声。ぶっ飛びビートのウッドベース、ビッグ・クロフォード。アルバート・キング等のモダーンブルースとの肌合いの違い。もっと初源的な原始的なエネルギー。酋長の風格。LP時代のA面はマディの代表作ばかり。グレイト!!

line

(7)John Lee Hooker“Boogie Chillun”収録
『ザ・グレイト・ジョン・リー・フッカー』

地下室に響くワルーい感じの音楽。悪の魅力。生涯に渡りそのムードを発散していたジョン・リー。間違いなく偉人のひとり。代表曲「ブギーチレン」も録音が色々有って、何が何やら……。何せ名前かえて色んなレーベルで録音しては小商いしてたらしくて……。晩年のインタビューでは、俺は何色のキャデラックに乗っている、とか、ギターが何本もどうのとか自慢していたな。

line

(8)Smokey Hogg『シングス・ザ・ブルース』

戦後の50年代になってもカントリーブルースはバンド形態で生きている。ジュークジョイント(田舎のブルース居酒屋)でこんなの聴いたらたまらないでしょう。独特の乾いた哀愁。モダーンブルースなら兎も角、戦前のブルースの流れを汲むものでドラムの入っているアルバムは少なく、憂歌団のドラムの島田和夫はけっこうこのアルバムを参考にしていたようだ。One of 憂歌団のモト。

line

(9)Big Maceo & Tampa Red『The King of Chicago Blues Piano』

デルタブルースのどぎついのを沢山聴いたあと、これを聴くとほっとする。沁みるのよ。メイシオのあったかい声、レッドのとっぴなスライド。そして超絶ピアノヴギ「Chicago Break Down」。戦中だが既にモダーン。それもその筈。ミシシピー等の田舎から都会に出て来た黒人達がCity感を味う為のブルーバードビート(レーベル名から来ている)なのだから。4人になったばかりの憂歌団はこのブルーバードビートをお手本にしていた。やっぱりスネアやベースが入るとスウィングだもんな。都会に出た黒人が都会人ぽく振る舞うのに飽きてデルタサウンドを聴きたくなるのは未だ少しあと。やがてエレキギターを抱えてマディが登場するのだ。

line

(10)Lil Green『Romance In The Dark』

これもブルーバード・ビート。小粋なリルの唄、バックをひきしめるビッグ・ビル・ブルーンジーのギター。ブルースの域を超えているかも。だがブルーステイストたっぷりの戦前(戦中)黒人ポップス。16才にして一気に1910年代のブルースにまで遡ってしまった高校生内田。奈良の田舎に住んで戦前ブルースに浸っているとおしゃれものに弱くなるのでありました。これもOne Of 憂歌団のモト。アルバムでリルが着用している唐草模様のドレスは凄い。東京ぼん太って分かるかなぁ。分かんないだろうな。

line

(11)Clarence "Gatemouth" Brown『The Original Peacock Recordings』

凄いとは知っていたけれど、来日公演をまのあたりにしてびびったぜ。余裕の上にも余裕の演奏。ユーモア満載。眼は超シリアス。唄もギターも凄いのにバイオリン(フィドル)も普通じゃない。右手をだらりとたらした指引きで、大した動きは無いのに出てる音はバッキバキ。タッチの大事さを見た。ゲイトマウス…見られてよかったぁ。追、初期のヒット「オーキ・ドーキ・ストンプ」、格好良いよ。

line

(12)Guitar Slim『Sufferin' Mind』

技術っていう事で云うなら前述のゲイトマウスより全然小僧なのだが、そんな事じゃないのだ。熱とソウルで前に前に行けば良いのだ、と教えてくれたギター・スリム。

line

(13)Jimmy Reed『I'm Jimmy Reed』

爆発的なギターソロも大げさなシャウトも無いけれどぐんぐん持って行かれる。耳ざわりの良いこれがくせ者、ヴゥードゥー・ビートなのかも。エディ・テイラーのブギ・ビートが広―い大地を作りジミー・リードの声とハープが響き渡る。

line

(14)Hound Dog Taylor & The House Rockers『Deluxe Edition』

エルモア・ジェイムス・フォロワーは結構居るが、この人は別格。完全にハウンドドッグ・テイラーの音楽。ダーティでご機嫌。いかにもやばそうなクラブがあって恐る恐る入ってみたら中でゲラゲラ笑っていた、みたいな感じか?

line

(15)Jimmy Rogers『Chicago Bound』(Chess)

シカゴ・ブルース最良のバンド「マディバンド」をバックにほのあったかーい唄を聴かせてくれるジミー・ロジャース。ハード・ブルースに少しくたびれた時、日向っぽい田舎を感じさせてくれるこのアルバムは3時のお茶のごとし。考えればこの頃のマディバンドは各々のメンバーがメインに成れる人達なのだったなぁ…。 90年代シカゴのブルースクラブでこの人から直接アルバムを購った事がありました。シカゴの夢。

line

(16)Johnny Guitar Watson『Gonna Hit The Highway』

まだ10代だと云うワトスン。爆竹がはじけまくっている様な印象的なギター。それでいて頭脳的なラインも聴かせるインテリジェント。ま、とにかく聴いて内臓をびしびしムチ打たれてください。

line

(17)Leroy Carr & Scrapper Blackwell『Nap Town Blues』

戦前シティブルースのピアノ、ギターデュオ。ベスト盤を買ったらやたら陰気なブルースばかり並んでいてうんざりしたもんだが本来この人達はエンタテイナー。だからね、楽しい曲やきれいな曲も多い。そちらも聴いて欲しい。今度ベストを編集するときは「有山じゅんじ」さんにお願いして下さい。

line

(18)Little Walter『Best of』

空前絶後。ハーモニカの巨人である。私見だが彼を超える人は未だ居ない。ギターのデュアン・オールマンが相当来ていたのだが…。ここは日本の千賀太郎(かつて天才ハープ少年と云われたタロウくん。今20代半ば)に期待するのが順当でしょう。何度も云うがリトル・ウォルターの居た時代の「マディバンド」「Chess Recordのスタジオバンド」は凄い。シカゴ・ブルースの黄金期を一気に作って、居なくなると一挙に終わってしまった。つくづくシカゴブルースは50年代だな、と思う。

line

(19)Lonnie Johnson『Hot Fingers』

乙なギターサウンドを求めてJazzの世界ものぞいて見た。素晴らしい人達がいっぱい居た。そこでジャンゴ・ラインハルトに行き会った。ブルースの人にもこんな人居るだろうな、と思っているとロニー・ジョンソンが出て来た。最初は晩年のほぼ弾き語りに近いものを聴いていたのだがとても素晴らしかった。そして戦前録音にもさかのぼって行った。超絶上手いのに上手いと感じさせない。技術は前に出ず音楽が聴こえて来る。これじゃないと。粋だねえ。

line

(20)Teddy Bunn『天才ジャイヴ・ギタリスト テディ・バン』(廃盤)(P-VINE)
『Teddy Bunn 1929-1940』

古いオーケストラ、楽団ぽいのを聴いてるとごくごくたまぁにハッとさせられるアコースティックギターのソロが出て来る事がある。でも前述「ロニー・ジョンソン」では無い感じ。ジャズな風でも無い、も少し下世話な感じ。やがてテディ・バンと云う人だと分かった。嬉しかったなあ。これ又粋なのよ。そうか、そうなのだ。俺は10代の頃からこんな風にずっと宝探しをしてたんだなあ。

line

(21)Various Artists『RCAブルースの古典』

高校生の時、3枚組箱入りで出た。5000円以上したな。勿論昼食代をけちって誰かに食べさせてもらって何とか購入。ピンと来ない所があったら意地でも好きなところを探そうとその面(LPの時代です)を聴きふけっていると、なぁんと急にそのオッサンの声がやたら聴こえて来て気がついたらギターに抱きしめられてたりしてるのよ。勿論すぐに気に入った曲もたっぷり。トミー・マクレナン、ロバート・ペットウェイ、ロバートJr.ロックウッド、ジャズ・ジラム、ビッグ・ビル・ブルーンジー、サニーボーイ・ウィリアムソン、タンパ・レッド。いやいや、この中から沢山やったなあ。1969年に木村君と会って、1970年に「憂歌団」と云う名を付け、1971年にこのアルバムを聴いて何か道が見えた様な気がしたんだ。

line

カテゴリ : ニューリリース

掲載: 2014年05月16日 19:28

更新: 2014年06月13日 14:02