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濃厚甘美な「エルマン・トーン」を満喫!MEMBRAN『ミッシャ・エルマン名演集』(10枚組)

エルマン名演集

豊麗甘美なヴァイオリンの音色、通称「エルマン・トーン」で一世を風靡したミッシャ・エルマンは1891年1月20日、ウクライナのタルノエに生まれ、1967年4月5日、現役のままニューヨークで亡くなったヴァイオリニストです。

生地から約300キロ離れたオデッサ王立音楽学校に学び、1903年、名教師レオポルド・アウアーに認められ、今度は約1,500キロ離れたペテルブルク音楽院に入学。1904年、13歳でのベルリン・デビューでは神童の出現とセンセーションを巻き起こし、1906年にはレコーディングを開始するなど、10代後半にして世界的な名声を獲得しました。

レコーディングは1966年まで行い、盤歴は60年を誇りました。1911年よりアメリカに移住し、世界的な演奏活動を行いました。1921年に初来日した頃は人気絶頂で、日本の愛好家の間に大きな話題を提供しました。その後、1937年と1955年に来日しています。

1930年代となるとエルマンのロマンティックな芸風は徐々に時代遅れとなり、その人気にも陰りが見られましたが、エルマンはわれ関せずとばかりに、若い頃の芸風そのままに亡くなるまで演奏活動を続けました。

エルマンは1906年より米ビクターの専属で、1950年代前半まで40年以上にわたって米ビクターに録音しました。その後、1954年に英デッカに移籍し同社のモノラルLPに約10枚の録音を行い、1958年には米ヴァンガードに移籍して晩年の芸術を優秀なステレオ録音に収めました。

このBOXは彼のモノラル録音をまとめたもので、その中心は英Deccaへの録音となっています。ご承知のように英デッカはモノラル時代から優秀録音で知られるレーベルなので、エルマンの麦芽水飴を思わせる黄金の艶のある音色と、粘り気と弾力のある節回しが鮮明な音質で捉えられています。

一方、アメリカでのライヴ録音の数々は、放送用ディスクに刻まれたもので、スクラッチノイズが目立ちますが、ライヴで存分にアゴーギグとルバートを駆使する彼の姿を楽しむことができます。

BOXの最後に、1913年3月20日、彼が22歳のときに大歌手カルーソーと共演した2曲の記念碑的録音(マイクロフォンが開発される前のラッパ吹き込み)が入っているのは、メンブランからの粋なアンコールと言えるでしょう。
(タワーレコード商品本部 板倉重雄)

【曲目】
Disc. 1
チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲Op.35
ヴィエニャフスキ:ヴァイオリン協奏曲第2番
エードリアン・ボールト指揮、
ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団
1954年、1956年録音(英Decca原盤)

Disc. 2
ベートーヴェン:ヴァイオリン協奏曲Op.61
ゲオルグ・ショルティ指揮、
ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団
1956年録音(英Decca原盤)

Disc. 3
ベートーヴェン:ヴァイオリンソナタ第5番「春」、第9番「クロイツェル」
ジョセフ・シーガー(pf)
1955年録音(英Decca原盤)

Disc. 4
モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲第4番K.218、第5番K.219
ヨーゼフ・クリップス指揮、
ロンドン新交響楽団
1955年録音(英Decca原盤)

Disc. 5
ブラームス:ヴァイオリンソナタ全曲
ジョセフ・シーガー(pf)
1961年、放送用セッション録音(第1番:英Testament原盤)
1956年録音(第2&3番:英Decca原盤)

Disc. 6
メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲Op.64
アンタル・ドラティ指揮、
ハリウッド・ボウル管弦楽団
1948年ライヴ録音(加Doremi原盤)

コルンゴールド:組曲「から騒ぎ」Op.11
ジョセフ・シーガー(pf)
1956年録音(英Decca原盤)

Disc. 7
ブルッフ:ヴァイオリン協奏曲第1番
エードリアン・ボールト指揮、
ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団
1956年録音(英Decca原盤)

ブルッフ:ヴァイオリン協奏曲第2番
アナトール・フィストゥラーリ指揮、
ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団
1956年録音(英Decca原盤)

Disc. 8
グリーグ:ヴァイオリンソナタ第1番、第3番
ジョセフ・シーガー(pf)
1955年録音(英Decca原盤)

Disc. 9
ヴィターリ(シャルリエ編):シャコンヌ ト短調
ヘンデル:ヴァイオリンソナタ第4番Op.1-13
フランク:ヴァイオリンソナタ イ長調
ジョセフ・シーガー(pf)
1956年、1955年録音(英Decca原盤)

Disc. 10
ラロ:スペイン交響曲
ピエール・モントゥー指揮、
サンフランシスコ交響楽団
1950年ライヴ録音(加Doremi原盤)

チャイコフスキー:憂鬱なセレナードOp.26
アンタル・ドラティ指揮、
ハリウッド・ボウル管弦楽団
1948年ライヴ録音(加Doremi原盤)

チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲Op.35
ユージン・オーマンディ指揮、
ハリウッド・ボウル管弦楽団
1947年ライヴ録音(加Doremi原盤)

ペルキヴァル・ベネディクト・カーン:アヴェ・マリア
マスネ:悲歌
エンリコ・カルーソー(Ten)
パーシー・カーン(pf)
1913年録音(米Victor原盤)

カテゴリ : ニューリリース | タグ : ボックスセット(クラシック)

掲載: 2018年08月27日 00:00