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GRAND PIANO レーベル~2019年8月発売新譜情報(3タイトル)

grand piano

2012年、知られざるピアノ曲のレパートリーを開拓するために設立された「GRAND PIANO」レーベル。コンスタントに新譜をリリースし続け、今では100以上のタイトルが揃っています。古典派、ロマン派から近現代にいたるまで、ほぼ400年に渡るピアノ音楽の歴史を辿るとともに、その多彩なピアノ作品を存分にお楽しみいただけます。

今回はヴァンサン・ダンディの知られざるピアノ作品集に、ポルトガルの作曲家ジョアン・ドミンゴス・ボンテンポのピアノ・ソナタ全集(2枚組)、西洋と中東アジアの様々な文化が影響し合い、独自の文化を育んで来たレバノンの作曲家によるピアノ曲を集めた『レバノンのピアノ作品集第2集』の3タイトルがリリースされます!

 

ヴァンサン・ダンディ(1851-1931):ピアノ・ソナタ ホ長調 Op.63、旅の画集 Op.33(抜粋)
ジャン=ピエール・アルマンゴー(ピアノ)

大作ソナタを含むダンディのピアノ作品集
セザール・フランク門下生としてパリ音楽院に学び、スコラ・カントルムの創立に関わるなど近代フランス音楽史に決して小さくない足跡を残したダンディですが、その作品が今日演奏される機会は多いとは言えません。50代の円熟期にあった彼が書いたピアノ・ソナタは、演奏時間40分を超す知る人ぞ知る大作で、変奏曲形式の第1楽章、トリオとコーダを持つスケルツォ・スタイルの第2楽章、ソナタ形式の第3楽章と構造も意欲的なものとなっています。「旅の画集」は様々な印象を綴った多彩な小品集ですが、全13曲からここでは約半数の7曲、作者の心象風景を思わせる憂愁の影さす曲が特に選ばれています。
1943年生まれのフランスのピアニスト・アルマンゴーは、近代作品に対する深い造詣と高い学識で知られる大御所。ここでも母国が誇る大作曲家の真価を知らしめるべく、その音楽の奥深さを雄弁に展開しています。
(ナクソス・ジャパン)

ジョアン・ドミンゴス・ボンテンポ(1775–1842):ピアノ・ソナタ全集
ルイザ・テンダー(ピアノ)

知られざるポルトガル古典派のピアノ・ソナタ
合唱ファンの間では「レクイエム」で知られるポルトガルの作曲家ボンテンポ。父親はリスボンの宮廷でオーボエ奏者を務めていたイタリア人で、ボンテンポも当地で音楽を学んだのち管弦楽団やピアニストとしても活躍しました。1801年にはパリへ、さらに数年後には、ポルトガルへ侵攻したナポレオンを嫌いイギリスへ出国。その間作曲家として華々しく活動を行い、親交のあったプレイエルやクレメンティらがその作品を出版していました。「レクイエム」やここに収められたピアノ・ソナタはこの時期に作曲されたもので、いずれも古典派の作風の範疇ながらもパリやロンドンの発展的な芸術文化を吸収した、華やかで色彩豊かな作品となっています。形式は2楽章から4楽章まで様々で、初期作はいずれも「大ソナタ」となっていますが15分前後の演奏時間。最後のソナタでまた「大ソナタ」の表題を用いていますが、こちらは30分近い作品で、表現的技術的に大きく発展したものとなっています。1820年頃ポルトガルへ帰ったボンテンポは、フィルハーモニー協会を設立して当時最先端の管弦楽作品を母国に広め、後年にはリスボンに設立された音楽院の初代院長に就任しました。
ポルトガルのポルト出身のピアニスト・テンダーは、母国の音楽発展の恩人による知られざる作品を、豊かな表現で魅力的に聴かせています。
(ナクソス・ジャパン)

一部世界初録音!
レバノンのピアノ作品集第2集
タチアナ・プリマク=フーリー(ピアノ)

中東に花咲く、個性あふれるピアノ作品第2集
「レバノンのピアノ作品集」(GP715)に続く第2弾。イスラム色の強い中東では珍しく多民族・他宗教国家であるレバノンは、その国情と立ち位置から長年諍いの絶えない厳しい歴史の中にありましたが、そこでは西洋と中東アジアの様々な文化が影響し合い、独自の文化を育んで来たこともまた事実です。ここで生まれたピアノ作品の数々は、スリリングなまでに技巧的で示唆に富み、ほかでは聴けない個性的なものばかり。また前衛に走りすぎないのも大きな魅力です。
ピアニストは今回も、ウクライナ出身で現在はレバノンに住むプリマク=フーリー。フレイハーンのソナタは前作の第9番に続き第4番を収録しており、これは第1、2楽章、間奏曲と第3楽章という構成で、様々な風景が目の前に次々と現れるような作品。またこちらも前作に続いて登場で、ピアニストの夫でもあるフーリーのソナタ第4番には、「大シリア」とも訳される大きなイスラム社会を表す「シャーム」という副題が付いています。これは(時に極端な)理想イスラム社会の象徴としても用いる言葉ですが、子供の頃からレバノン内戦の辛い時代を生きてきたフーリーは、この第2楽章「荒廃」に深い祈りの思いを込めており、これを攻撃的な性格の2つの楽章「湿地帯」「シャーム」で挟む構造となっています。
(ナクソス・ジャパン)

カテゴリ : ニューリリース

掲載: 2019年06月28日 00:00