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Gary Moore(ゲイリー・ムーア)、晩年の未発表ライヴ・アルバム『LIVE FROM LONDON』

Gary Moore(ゲイリー・ムーア)

ライヴ・コンサートは、時に非常に重要なポイントとして、その後のロック史で語り継がれるものとなる。2009年12月2日に、ロンドンにあるIslington Academyという小さなクラブのステージにあのゲイリー・ムーアが立ち、小さなクラブ・セッティングと共に偉大なるブルース・ロック・レジェンドが壮絶なパフォーマンスを繰り広げた瞬間こそ、まさにその「重要な」瞬間となった…。

その約14か月後、58歳という若さでこの夜を去ってしまった彼のこのIslington Academyでのパフォーマンスは、その場に集まった観客はもちろんのこと、会場に行けなかった全世界のファンの間でも、偉大なるギタリストの晩年における最高のライヴとして語り継がれていった。その圧巻のライヴから10年という年月を経て、あの夜のまばゆいまでに光り輝くパフォーマンスに再びスポットライトを当てるべく、遂にここに未発表ライヴ・アルバムとして全世界のファンに届けられることとなった!

スキッド・ロウからシン・リジィ、そしてソロ名義での活動でギター・ヒーローとしての地位を確立し、90年代以降は自らのルーツでもあるブルース・ロックに傾倒し、泣きのギターでロック・ファンからブルース・ファンまでをも魅了していった、アイルランドが誇る孤高のギタリスト、ゲイリー・ムーア。ハード・ロック・ギタリストとしての認知は非常に大きかったものの、より幅広い層に彼の名を浸透させていったのは、90年に彼が発表した初のブルース・アルバム『STILL GOT THE BLUES』だ。アルバート・キングやアルバート・コリンズをゲストに迎えたこの作品は、全世界で300万枚以上のセールスを記録することとなった。

この『LIVE FROM LONDON』は、焼けつくようなグルーヴが火を噴くアルバート・キングの「Oh Pretty Woman」で幕を開け、その後最高なグルーヴが渦巻く「Bad For You Baby」や疾走するカントリー・ブルース「Down The Line」、むせび泣くギターがたまらないオーティス・ラッシュの「All Your Love」、ドニー・ハサウェイの「I Love You More than You'll Ever Know」といったカヴァーなど、ハイライトといえるパフォーマンスが次から次へと繰り広げられる、ブルース・ロック・ギタリストの最高峰としての彼の姿を堪能させてくれるパフォーマンスがぎっしりと詰め込まれている。もちろん、アンコールでは音楽史に残る名曲「Parisienne Walkways(パリの散歩道)」も披露、感動のフィナーレを飾ってくれている。

ゲイリー・ムーアの最高の姿をとらえたこのライヴ・アルバム『LIVE FROM LONDON』は、通常版CD、ギター・ピックやコースター、ステッカーやポストカードなどを封入したデラックス・エディションCD、そして2枚組180グラム重量盤アナログという3フォーマットでのリリースとなる。

タグ : ハードロック/ヘヴィメタル(HR/HM)

掲載: 2019年12月20日 18:32