バルトルド・クイケン&インディアナポリス・バロック・オーケストラが演奏するテレマン!『Colourful Telemann テレマン:様々な作品集』
20世紀後半以来、古楽器演奏シーンを世界的にリードしてきたクイケン兄弟の末男で、近年は世界各地の古楽器オーケストラとの関係もますます深めつつあるベルギーの名匠バルトルド・クイケンは、近年アメリカ随一の古楽器集団インディアナポリス・バロック・オーケストラと手を組み、NAXOSからも着々と音盤をリリースしています。
これまでリュリ、マレ、ラモー、ブラヴェ、ルクレール・・・とフランスの作品が多かったのですが、今回はテレマン・・・それも、ただこの作曲家の作品を雑多に集めるのではなく、その作風の広がりと半世紀以上にわたる活動の変遷がわかるよう、最初期から晩期にいたる多様な作品が集められています。
長大かつ簡潔な協奏曲TWV54:D1など中期の充実度もさることながら、亡くなる直前に書かれた「シンフォニア・メロディカ」は作風の集大成と新たな展望が半ばする稀有な逸品。他の収録作の作曲様式もまちまちで、聴き深めるほどに演奏陣の本気度に気づかされることでしょう。
インディアナポリス・バロック・オーケストラの引き締まった編成からくりだされる泰然自若の演奏表現にも、ソリストとしてのみならず指揮者としても深まりをみせるバルトルド・クイケンの才覚が感じられます。なお解説文も指揮者自身が手掛けています。
(ナクソス・ジャパン)
『Colourful Telemann テレマン:様々な作品集』
【曲目】
テレマン(1681-1767):
1. 序曲 ~合奏組曲 ハ短調 TWV55:c4より
2-5. 協奏曲 ト長調 TWV53:G1 ~2本のフルート、弦楽と通奏低音のための
6-10. 8声のソナタ ホ短調 TWV50:4~2本のオーボエ、ファゴット、2部のヴァイオリン、2部のヴィオラと通奏低音のための
11-14. 協奏曲 ニ長調 TWV54:D1~2本のフルート、ヴァイオリン、チェロ、弦楽と通奏低音のための
15-21. シンフォニア・メロディカ(旋律的合奏曲)ハ長調 TWV50:2
【演奏】
バルトルド・クイケン(フラウト・トラヴェルソ、指揮)
インディアナポリス・バロック・オーケストラ(古楽器使用)
レーラ・ブライサウプト(第2フラウト・トラヴェルソ)
スン・リー、メアリーアン・ショア(バロック・オーボエ)
ステファニー・コーウィン(バロック・ファゴット)
【録音】
2019年2月11-13日
Ruth Lilly Performance Hall, Christel DeHaanFine Arts Centerat the University of Indianapolis,USA
[日本語解説付き]
カテゴリ : ニューリリース
掲載: 2020年06月09日 00:00