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Moonspell(ムーンスペル)|ポルトガルの暗黒メタル王13枚目のフルアルバム『Hermitage』

Moonspell(ムーンスペル)『Hermitage』

ポルトガルを代表するメタル・バンド、ムーンスペル。彼らはスウェーデンのティアマットなどと同じくブラック・メタル・バンドとしてスタートし、その後ゴシックへと転身、成功したバンドの1つである。94年に、音楽的にはフォーク・ブラック・メタルと言えるデビューEP『Under the Moonspell』をリリースすると、いきなり大手のセンチュリー・メディアとの契約を手にする。95年には、一気にゴシック色を強めたファースト・フルレングス『Wolfheart』をリリース。本作に伴うツアーでは、当時人気絶頂であったモービッド・エンジェルのオープニング・アクトを務め、ヨーロッパにおける地位を確立していった。『Irreligious』(96年)、『Sin / Pecado』(98年)、『The Butterfly Effect』(99年)、『Darkness and Hope』(01年)、『The Antidote』(03年)と6枚のアルバムをリリースした後、スティームハマーへと移籍。『Memorial』(06年)、『Under Stanae』(07年)、『Night Eternal』(08年)をリリースする。その後オーストリアの大手、ナパーム・レコーズへと移り、『Alpha Noir』(12年)、『Extinct』(15年)、『1755』(17年)を発表している。これらのうち、『Sin / Pecado』、『Darkness and Hope』、『Memorial』、『Extinct』は地元ポルトガルのチャートで1位を獲得。その人気は絶大だ。

さて、この度リリースとなるのが、13枚目のアルバム『エルミタージュ』である。ひたすら暗く美しく、ポルトガルの暗黒メタル王としての風格を見せつける本作。『Sin / Pecado』期を思わせるような奇妙なメロディあり、バンドのルーツの1つとも言えるヴァイキング期のバソリーを思わせるトラックもあり、そしてもちろんひたすら暗く悲痛な雰囲気たっぷりと、30年に渡る活動を続けて来たムーンスペルの集大成と言える仕上がりになっている。あふれるメランコリーは強烈に日本人の郷愁を誘うもの。正統派メタルからエクストリーム・メタルのファンまで、幅広くアピールする内容だ。

ダークなサウンドならばこの人、ゴースト、カテドラル、パラダイス・ロスト等との仕事で知られるJaime Gomez Arellanoによるミックス、マスタリングも見事。

国内盤CD

日本語解説書封入/歌詞対訳付き


輸入盤CD


輸入盤LP


【収録曲】
01. ザ・グレーター・グッド
02. コモン・プレーヤーズ
03. オール・オア・ナッシング
04. エルミタージュ
05. エンタイトルメント
06. ソリタリアン
07. ザ・ハーミット・セインツ
08. アポフテグマータ
09. ウィズアウト・ルール
10. シティ・クイッター (アウトロ)
《世界共通ボーナストラック》
11. ダークネス・イン・パラダイス

【メンバー】
フェルナンド・リベイロ (ヴォーカル)
リカルド・アモリム (ギター)
ペドロ・パイション・テラーダ (キーボード)
アイレス・ペレイア (ベース)
ヒューゴ・リベイロ (ドラムス)

Moonspell(ムーンスペル)

 

HARD ROCK/HEAVY METAL

タグ : ハードロック/ヘヴィメタル(HR/HM)

掲載: 2021年02月26日 18:15