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商業録音を残さなかったイギリスの名ピアニスト、ノーマ・フィッシャー(1940~)のBBC録音復刻第3弾!

ノーマ・フィッシャー

ノーマ・フィッシャーは、1940年にドイツ系ロシア人の父親とポーランド人の母親のもと、ロンドンに生まれました。1960年頃から欧米各国で演奏活動を行うようになり、1963年には前年のチャイコフスキー国際コンクールを制したアシュケナージと共にハリエット・コーエン国際音楽賞を受賞しました。70年代からはラドゥ・ルプーとともにアンドレ・チャイコフスキーの作品の紹介者となるなど、ピアニストとして国際的なキャリアを重ねていたものの、右手に発症した局所性ジストニアのため、1990年代前半に50代前半で演奏活動からの引退を余儀なくされました。引退後は教育活動に専念。ロンドン王立音大のピアノ科教授としてマレー・マクラクラン、パヴェル・コレスニコフ、アンナ・フェドロヴァ、エドゥアルド・クンツ、レイナー・ハーシュといった若手を育てるとともに、各分野で数多くの才能を輩出したロンドン・マスタークラスの芸術監督を務めるなど、世界屈指の教師の一人とみなされる存在になりました。
若い頃のフィッシャーは、その名声にも関わらず、商業録音を一切残しておりません。一方、活動の初期からBBCに数多くの放送録音を行っています。ソネット・クラシックスは2015年から放送録音の発掘を行なっており、その成果として2018年には第1集となるブラームス・スクリャービン作品集をリリースしました。国際的に知られた名教師のピアニストとしての再評価はメディアでも話題となり、「伝説的ピアニスト、最初のアルバムをリリース(Broawsway World)」「数十年の沈黙の後に聴かれる一人のスター(Jewish Chronicle紙)」「英国最高の教師となった"幻の"神童(Telegraph紙)」「彼女はかつてアシュケナージと並び称されたのにも関わらず、録音を残さなかった(Slipped Disc)」と報じられました。このアルバムは世界各国で賞賛され、英Gramophone誌のエディターズ・チョイス(月間ベスト・アルバム)、及び、その年のクリティクス・チョイス(批評家の選ぶ年間フェイバリット・アルバム)に選ばれました。Classic FMの名物アンカーのロブ・コワンは、英Gramophone誌のYoutube番組で、「20世紀の偉大なピアニスト達」の一人にフィッシャーを選び、第1集からスクリャービンのエチュード 42/5を紹介しています。
好評を受け、ソネット・クラシックスは翌2019年に第2集リスト・シューマン・ドビュッシー・(アンドレ)チャイコフスキー作品集をリリースしました。これも英Gramophone誌のエディターズ・チョイス、クリティクス・チョイスに選ばれ、米Classics Todayの著名な評論家ジェド・ディスラーは「黄金色、純粋でシンプルな鍵盤」と芸術点満点を与え、英International Pianoの評論家アーテシュ・オーガは「度肝を抜かれた…。リファレンスとなる演奏…。ビンテージもののスタジオ・プロダクション」と評しました。この第2集は、ハンガリー・フランツ・リスト協会(Liszt Ferenc Tarsasag)選定による最高賞・国際グランプリ・ディスクに輝いています。
今回発売となった第3集は2020年末に新たに発見されたリールと、フィッシャー私蔵のDATを音源としています。1984年放送のシューマンの「パピヨン(蝶々)」と、ブラームスの「7つの幻想曲」作品116(1984年放送)は、いずれもドイツ音楽を得意としたフィッシャー真骨頂の名演で、美しい抒情と語り口の巧さが光ります。1992放送のショパンの小品集(1992年放送)は40年に渡ったBBCとのコラボレーションの最後となったもので、甘さに流れない硬派のショパンです。いずれも鮮明な音質で記録されており、音楽的にも前二作に匹敵する内容となっていると考えております。
日本語解説書付
(日本出版貿易)

【曲目】
シューマン:蝶々Op.2
ブラームス:7つの幻想曲集Op.116

ショパン:
マズルカOp.68-1
マズルカOp.41-1
夜想曲Op.27-1
3つのエコセーズOp.72-3
子守唄Op.57

【演奏】
ノーマ・フィッシャー(pf)

カテゴリ : ニューリリース

掲載: 2022年04月12日 00:00