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初復刻!アーロン・ロザンド ファースト・レコーディングス~ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ第1&2番、他

アーロン・ロザンド

日本でもファンの多いアーロン・ロザンド(1927-2019)のVOXレーベル最初の録音を復刻したCDが登場。

ロザンドは、ポーランド移民で歌手の父親とロシア移民でピアニストの母の下、シカゴ郊外のハモンドという町に生まれました。音楽の才能はめざましく、9歳でコンサート・デビュー、翌年にはフレデリック・ストック指揮のシカゴ響とメンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲を共演しました。ロザンドの最初の先生レオン・サメティーニはオタカール・シェフチークとウジェーヌ・イザイの弟子で、サメティーニ没後はレオポルト・アウアーの弟子エフレム・ジンバリストにカーティス音楽院で師事。世に名高いフランコ=ベルギー楽派とロシア楽派の双方の流れをくむこととなりました。
カーティス音楽院卒業時点で十分な技量を身に着けていたロザンドですが、第2次世界大戦直後のアメリカでは欧州から流入したトップレベルの音楽家が席巻中でキャリアを築くのが難しく、当初はコマーシャル・スタジオの仕事に就きます。しかし彼の才能に目をとめたナタン・ミルシテインがヨーロッパ行きを勧め、ヘンリク・シェリングが自らのマネージャーを紹介してロザンドを盛り立てました。

19世紀ロマン派の音楽に関して豊かな見識を持っていたロザンドに目をとめたのがVOXレーベルで、数多くのロマン派音楽を録音しました。しかしロザンドが最も敬愛していたのはドイツ・オーストリア音楽で、1961年にはベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ全集をVOXに録音しています。それに先立ち録音されたVOX録音の第1弾が、ここに復刻されたブラームスの第1番と第2番のソナタ。1956年のモノラル末期の録音で、1957年に発売されたものの、折からのステレオ・ブームの前に埋もれてしまいました。併録のベートーヴェンは1961年のステレオ録音。Biddulphによれば、いずれもこれが初のCD復刻で、ブラームスはLP時代を通じても「初の再発売」とのこと。
ロザンドの演奏は今日から見れば速めのテンポによる明晰で歯切れの良いもの。音楽は淀みなく流れ、重音も楽々と出て来ます。しかし、ここぞというところではテンポを落として歌い込み、「艶のある美音」を絵に描いたようなトーンと相まって、とても魅力あるブラームスを奏でています。ピアニストのアイリーン・フリスラーはロザンドと同門のカーティス音楽院の出身でロザンドの妻になった人。Musical Appreciation Recordsにシューマン、ラヴェル、チャイコフスキー、ラフマニノフのピアノ協奏曲やリヒャルト・シュトラウスのブルレスケなどを録音した力量の持ち主で、歯切れのよいテクニックでロザンドの明晰な音楽作りに貢献しています。
(ナクソス・ジャパン)

【曲目】
ヨハネス・ブラームス(1833-1897):
ヴァイオリン・ソナタ 第1番 ト長調 Op. 78「雨の歌」
1. I. Vivace ma non troppo
2. II. Adagio - Piu andante - Adagio
3. III. Allegro molto moderato

ブラームス: ヴァイオリン・ソナタ 第2番 イ長調 Op. 100
4. I. Allegro amabile
5. II. Andante tranquillo - Vivace
6. III. Allegretto grazioso (quasi andante)

7. ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン(1770-1827):
モーツァルトの歌劇《「フィガロの結婚》の「もし伯爵様が踊るなら」による12の変奏曲 ヘ長調 WoO 40
8. べートーヴェン: ロンド ト長調 WoO 41
9. ベートーヴェン: 6つのドイツ舞曲 WoO 42

【演奏】
アーロン・ロザンド(ヴァイオリン)
アイリーン・フリスラー(ピアノ)

【録音/初出】
1956年/Vox PL 10.090…1-6
1961年/Vox SVBX-518F…7-9

復刻プロデューサー: Eric Wen
復刻エンジニア: David Hermann
デジタル・マスタリング: Dennis Patterson

アーロン・ロザンド
【参考画像】ブラームスの初出LPのアートワーク

カテゴリ : ニューリリース

掲載: 2022年11月02日 00:00