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WEEKEND JAZZ ~週末ジャズ名盤探訪 Vol.202

リー・モーガン『トム・キャット』(1980)

LM

リー・モーガン(tp)
カーティス・フラー(tb)
ジャッキー・マクリーン(as)
マッコイ・タイナー(p)
ボブ・クランショウ(b)
アート・ブレイキー(ds)

1964年8月11日ニュージャージーにて録音

曲目:
01.トム・キャット
02.エキゾティーク
03.トワイス・アラウンド
04.トワイライト・ミスト
05.リガーモーティス

【アルバム紹介】
1.ブルーノ―ト発掘音源BNLTシリーズのリー・モーガン
2.代表作『ザ・サイドワインダー』の大ヒットにより、リリースが見送られた逸品
3.ブルーノートの名プレイヤー揃いのセクステット編成

11月の今月はブルーノ―トの発掘盤シリーズであるBNLTシリーズの名盤をご紹介してゆきます。
この前シリーズBNLAの時代(1972年~1978年)に音楽プロデューサーのマイケル・カスク―ナによるブルーノート音源の発掘が始まり、その後一時中断後、1979年にブルーノートがEMI~キャピトル傘下となったことで、1981年に及ぶまでの間、その本格発掘となったのがBNLTシリーズでした。
ジャケット・デザインは当時人気のあったECMの影響で、中央に写真を置いたデザインとなっており、往年のブルーノート盤とは趣を異にするものになっています。

今回ご紹介するのはリー・モーガンの『トム・キャット』です。
録音は大ヒット作『ザ・サイドワインダー』の翌年(1964年)でしたが、『ザ・サイドワインダー』のあまりのヒットのせいで、リリースが見送られ、1980年に初めて陽の目をみたという逸品です。

リー・モーガンはこの頃、古巣のジャズ・メッセンジャーズに復帰しており、そのつながりなのか、本作のドラムスもアート・ブレイキーになっていますが、フロントはトロンボーンのカーティス・フラー、アルト・サックスがジャッキー・マクリーン、そしてピアノがマッコイ・タイナーとブルーノートの名プレイヤー揃いのセクステットになっています。 曲は4曲目がマッコイ・タイナーのオリジナル以外はすべてモーガン自身のペンによる曲になっています。

【スタッフのつぶやき:この1曲を必ず聴いて下さい】
穴場的バラード名演“トワイライト・ミスト”。

リー・モーガンのプレイはハードバップ・テイストあふれる快演はもちろん素晴らしいものがありますが、バラード・プレイも超一級なところがプレイヤーとしての質の高さを感じさせます。
この曲はピアノのマッコイ・タイナーによる1曲ですが、他のモーガンのオリジナルも秀逸ながらその中にあって穴場的なバラード・チューンになっています。
まずマッコイ・タイナーのピアノのイントロが提示されたあと、ソフトなトーンで歌心いっぱいのモーガンがちょっぴり哀愁の漂うテーマ・メロディーを吹いてゆきます。そしてソロに移りますが、歌心はそのまま、表情豊かなフレージングで繋いで展開してゆきます。続いてマッコイ・タイナーのピアノ・ソロへと移行し、その後テーマに回帰し、再びモーガンがエンディングの1音まで饒舌なプレイを聴かせます。
モーガンの代表作『ザ・サイドワインダー』がポップ・チャートに昇る大ヒットをしなければ、60年代にリリースされて、それなりに評価されていたであろうクオリティのアルバムであることが、あらためて聴くとよくわかります。

国内盤CD

 

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タグ : WEEKEND JAZZ

掲載: 2022年11月04日 10:00