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インタビュー

JAMAICA 『Ventura』

カテゴリ : インタビューファイル

掲載: 2014年04月02日 18:01

更新: 2014年04月02日 18:01

ソース: bounce 365号(2014年3月25日発行)

インタヴュー・文/天井潤之介



ネオン煌めく夜を抜け出し、太陽が燦々と照りつける場所へ! そうして健康的な生のグルーヴを手に入れた、こんなジャマイカも良いじゃまいか!



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クラブ・ミュージックの活況に沸くフランスの音楽シーンに一閃を放った2010年作『No Problem』。仕掛け人であるジャマイカの登場は、盟友ジャスティスのグザヴィエ・ドゥ・ロズネがプロデュースしたことも手伝ってエレクトロ・フリークまでを巻き込み、フェニックス以来の〈フレンチ・ギター・バンドの逸材〉として国内外にセンセーションを生んだ。日本でも夏フェスへの出演や単独公演を成功させ、その熱狂ぶりは記憶に新しいところ。また、アントワン・ヒレール(ヴォーカル/ギター)がシャトー・マルモンやブレイクボットの作品に曲提供/客演するなど、課外活動も話題を呼んでいる。そんな彼らから4年ぶり2枚目となる待望のニュー・アルバム『Ventura』が到着した。タイトルはラテン語で〈運命〉を意味するらしい。まず、今作を語るうえで重要なのが、LAでレコーディングされたこと。

「例えばパリで録音すれば、どうしても地下室で音楽を作っているような感じになる。だけどLAでやれば、LAの太陽や砂漠、それにブラック・ミュージックの影響だったり、いろんな要素が入ってくる。車を運転しながらラジオで聴くような曲にしたいと思ったのもLAならではだね」(フロウ・リオネ、ヴォーカル/ベース)。

レコーディングは前作にも関わったピーター・フランコと行われ、現場ではアントワンとフロウの要望だった本物のドラマーとのセッションも実現。また、ピーターがダフト・パンク『Random Access Memories』を録り終えた直後というテンションも働いたのか、ギター1本の録り方にも徹底してこだわったり、アナログ機材も導入したりと、さまざまな実験が試されたそうだ。

「前作は〈夜に聴けるAM音楽〉ってイメージがあったんだけど、今回は夜じゃなくて日中。もっと陽射しが感じられるはずだし、それってLA的じゃない?」(アントワン)。

そうしたアルバムのフィーリングをもっとも象徴するナンバーを挙げるとするなら、“Golden Times”だろう。リズム・ギターと生ドラムが織り成すオーガニックなグルーヴ、夏の照り返しのようなシンセの煌めき、心地良いレイドバックの感覚──想起させるのはまさにLAのグッド・ヴァイブレーション。

「前が70年代の音楽から影響を受けたとするなら、こっちはもう少し80年代寄り」とフロウは説明するが、加えて「AORやソフト・ロック、アメリカのラジオのイメージ……さらにはスティーリー・ダンやフリートウッド・マック、トム・ペティといった職人的なソングライターの作品」も曲作りの参考に聴いていたらしい。「パリ在住の自分たちからすれば凄く新鮮」というそのテイストは、“Ferris Wheeler”や“Two On Two”からも感じ取れるはず。また、彼ら初のピアノ・バラード“Rushmore”ではトッド・ラングレンへの憧憬も覗かせている。

なお、今作にはゲストとして、ダフト・パンク〈RAM〉でもシンセを弾いたクリス・キャスウェルをはじめ、DVNOことメディ・ピンソンや、シャトー・マルモンのギョームが参加。前述の“Golden Times”では、TVオン・ザ・レディオのトゥンデ・アデビンペもコーラスでソウルフルな歌声を披露している。さらにミックスを手掛けたのは、フェニックス『Bankrupt!』でエンジニアも務めたローラン・デビクー。だが、2人はそれに飽き足らず、フロウの自宅に音源を持ち帰り、自分たちでもミックスやアレンジの作業を重ねたという。「ポスト・ロックとサーフ・ミュージックが絡んでいる」(フロウ)と語る新機軸のインスト曲“Turbo”は、その最大の成果だろう。彼らがこだわり抜いたサウンドを、『Ventura』でぜひ堪能してほしい。



▼関連盤を紹介。
左から、ジャマイカの2010年作『No Problem』(Ctrl Frk)、ブレイクボットの2012年作『By Your Side』(Ed Banger/Because)、TVオン・ザ・レディオの2011年作『Nine Types Of Light』(Interscope)

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