THE ROLLING STONES（ザ・ローリング・ストーンズ）、“Jumpin' Jack Flash”公式MVを2バージョン公開

THE ROLLING STONESが演奏する“Jumpin' Jack Flash”の公式ミュージック・ビデオが公開された。

The Rolling Stones - Jumpin' Jack Flash (Official Music Video)

The Rolling Stones - Jumpin' Jack Flash (Official Music Video) [Makeup Version]

1968年に制作されたこの映像を4Kで忠実に復元。今回公開された映像は、マイケル・リンゼイ＝ホッグ（『ザ・ローリング・ストーンズ ロックンロール・サーカス』、『レット・イット・ビー』）が監督した“Jumpin' Jack Flash”の2種類のバージョン（メイクあり／なし）で、1968年の春にロンドンのオリンピック・スタジオで1日がかりで撮影されたもの。化粧をしないTHE ROLLING STONESが登場する最初のバージョンは、シングルとは違うテイクがフィーチャーされており、化粧をしたMick Jagger（Vo）、Keith Richards（Gt）、Brian Jones（Gt）、Bill Wyman（Ba）、Charlie Watts（Dr）のバージョンは、シングルからのバック・トラックにMickの新たなヴォーカル・テイクを使用したものとなっている。

マイケル・リンゼイ＝ホッグは、イギリスの音楽番組「レディ・ステディ・ゴー！」の演出を担当し、そこでバンドと一緒に仕事をするようになった。「彼らは素晴らしかった。そのときは、それがなんなのかわからなかったが、やっているうちに、何か足りないものがあるような気がしてきた。食事休憩のとき、Brian Jonesがメイクアップ・テーブルのそばに座り、顔に色を塗っては拭き取るという遊びをしているのを見て、「あれ、本当に面白い顔だな」と思い、それでMick、Keith、Charlie、Billに言ったんだ。「あそこの化粧台に行って、顔に何か塗ったらどんな感じになるか見てみよう。ストライプでもアイメイクでも、顔全体がキラキラでも、なんでもいいから」」

マイケルは続けて言う。「メイクアップ担当のリンダ・デベッタと一緒に作業していると、なんだかんだで上手くいった。1時間後、特にKeithとBrianは見違えるようになった。そして、あの宇宙人の大きなメガネを見つけたんだ。上手くいかなかったかもしれないことが、上手くいかなかったというセレンディピティのような瞬間だった」

マイケルはこうも記している。「撮影監督のトニー・リッチモンドと私は、別の方法で彼らを照らすことができないかと考えた。2作目では、このような影のある状態で撮影した。Mickが光の中に入ったり出たり、冒頭で彼がする小さな歩き方など、影をより効果的に使うことができた。それを組み合わせて、少し退廃的な雰囲気が出ていて、彼らが一番気に入ったのがこのバージョンだ。編集して再生してみると、彼らはこれらの映像をとても気に入ってくれた。彼らがそうでなかったとは思いたくはない。そのあと、私は15年間彼らのビデオを担当したのだから」

「MTV」が登場するずっと前、ミュージック・ビデオ（当時はプロモーション・フィルム、略して「プロモ」と呼ばれていた）はほとんどなく、放映する場所も非常に限られていた。THE ROLLING STONES、THE BEATLES、THE WHOといった人気バンドがこうした「プロモ」を作ったのは、3組のバンドのビデオを監督したマイケルによれば、「本物のセキュリティ問題」があるテレビ・スタジオで演奏するためにバンドが移動しなくても、数ヶ国で放送できるようにという意図からであった。

イギリスの「トップ・オブ・ザ・ポップス」、前述の「レディ・ステディ・ゴー！」、アメリカの「シンディグ！」、「ゴーゴーフラバル」、「スマザーズ・ブラザーズ・コメディ・アワー」などは、早くからこうした素材の放送をしていた。1960年代半ばにはすでに世界的なスーパースターになっていたTHE ROLLING STONESは、“Jumpin' Jack Flash”（全英1位、全米3位）のようなシングルをチャートの上位に押し上げるための別のツールを手に入れたのである。

▼リリース情報
THE ROLLING STONES
映像作品
『Licked Live In NYC』
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