こんにちは、ゲスト

ショッピングカート

ニュース詳細

櫻坂46、菅井友香が7年間のアイドル人生に幕を閉じるツアー完遂。「グループとファンの架け橋に」涙の東京ドーム公演

櫻坂46
Photo by 上山陽介

櫻坂46の全国ツアー「2nd TOUR 2022 “As you know?”」の最終公演が11月9日、東京ドームで行われた。彼女たちにとって1年ぶりとなる今回のツアーは、1stアルバム『As you know?』を携えて全国6都市/12公演にわたり開催。ツアー・ファイナルは2019年9月に欅坂46として行った東京ドーム公演から約3年ぶりとなり、約7年間にわたり欅坂46、櫻坂46のキャプテンとしてグループを牽引し続けた菅井友香のラスト・ステージでもある。

事前にオープニングから最初のMCまでペンライトの使用が制限された今回のライヴは、曲間にもシアトリカルな演出を挟んだ終始見どころの多い構成。英語アナウンスに続いてメンバーの高いパフォーマンス力が遺憾なく発揮されたダンス・トラックに突入し、そのまま“条件反射で泣けて来る”でライヴは幕を開ける。無数ものLEDスクリーンが激しく点滅する中、曲中盤には山﨑天が激しく髪を振り乱しながらピアノを弾くようなソロ・パートを披露し、その高い表現力で観る者を圧倒。ミラー・ボールの煌びやかな光が天井を照らす中、暗闇の中で限られた光を用いた対比が見事に生かされた演出と共に、早くも唯一無二の世界を構築していく。

続く“BAN”ではムービング・ステージに乗ったメンバーが、アリーナ中央から左右に移動するなどして、会場の広さを感じさせない演出で魅せる。堂々とした佇まいの森田ひかるを中心に、鋭さとしなやかさを併せ持つダンスで会場の熱量を高めると、“Dead end”、“断絶”とグルーヴィーなダンス・チューンを連発。特に後者では小池美波や小林由依といったダンス・スキルの高い1期生に混じって、山﨑や藤吉夏鈴、守屋麗奈などの2期生もその存在感の強さを示す。そして田村保乃をセンターに据えた“流れ弾”では、田村の鬼気迫る表現とメンバーが一丸となっての全身全霊のパフォーマンスと共に、この日最初のクライマックスを迎える。

MCを挟んで場の空気が和んだあとは、ユニット曲が連発される。1期生6人がトロッコに乗ってアリーナを1周しながら披露する“タイムマシーンでYeah!”では、東京ドーム2デイズ公演にて怪我から復帰した上村莉菜も元気な姿を見せる。“One-way stairs”では森田と藤吉が黒基調の衣装で、クールさが強調されたパフォーマンスを展開。その一方で、“ずっと 春だったらなあ”では井上梨名、大園玲、田村が温かな空気を放ちながら柔らかな歌声を届け、“制服の人魚”では武元唯衣、森田、守屋、山﨑が優雅さとかわいらしさを織り交ぜたダンスで会場のBuddies(=櫻坂46ファンの総称)を夢中にさせる。ストーリー性の強かった序盤5曲とは相反し、ここでは曲ごとにテイストが異なるカラフルさを見せ、結成からの約2年で表現の幅がどんどん広がっていることを証明してみせた。

その象徴と言える1曲が、続いて披露された4thシングル“五月雨よ”だろう。大園が開く本のページに合わせて、スクリーンには星空や夜の街明かり、大自然などが映し出される演出に続いて始まったこの曲では、楽曲に備わったスケール感の大きさを、センターの山﨑を筆頭に切ない表情や微笑みと共に楽曲の世界を表現していくことで、巨大な東京ドームを感動的な空気で包み込む。続く“なぜ 恋をして来なかったんだろう?”では誰にも止められない恋する気持ちをアッパーなサウンドに乗せて、センター藤吉のワイヤー・アクションによるフライングもフィーチャー。デビュー曲“Nobody's fault”ではダークさを伴うサウンドに重厚感の増した歌とダンス、メンバーひとりひとりの自信に満ちたパフォーマンスを乗せて、それまでの多幸感に満ちた空気を一変する。かと思えば、「BACKS」メンバーによる“I'm in”にて会場が再び笑顔いっぱいになる。センターの土生瑞穂の繊細な表情作り、幸阪茉里乃や増本綺良、ドーム公演からツアーに復帰した関有美子など2期生の全力ぶりなど見どころも多く、一瞬たりとも目が離せない展開が続く。そして、メンバーと観客との絆の強さを示す“Buddies”でライヴは再びクライマックスへと到達した。

前日に菅井からサプライズで新キャプテン就任を告げられた松田里奈を中心としたMCでは、このツアーでの手応えを菅井、小林、小池がそれぞれの視点で語っていく。続けて松田が「みなさんからいただいた愛を、このステージで返していきたい」と述べると、ライヴもいよいよ終盤戦へ。櫻坂46の楽曲群を織り交ぜたリミックス・トラックに乗せてメンバーが次々とソロ・ダンスを見せていくと、一面真っ赤に染まった客席を前にボックス型フロートに乗ったメンバーが“車間距離”を披露。続く“恋が絶滅する日”では柔らかな表情を浮かべながらも、メンバー個々がスキルの高いダンスで誰にも真似できない独創的な世界を展開していく。その独創性の極みとして用意されたのが、アルバム『As you know?』のリード・トラック“摩擦係数”。森田と山﨑のダブル・センターを起用したこの曲では、衣装や照明、ステージ・セットなど含め目の前で同曲ミュージック・ビデオの世界観が再現されていく。難易度の高いブレイク・ダンスを取り入れたこの曲は、新メンバー加入を控えた櫻坂46の第1章における集大成と言える内容で、「As you know?」、そして「Thank you TOKYO」のメッセージを添えた最高のパフォーマンスと共に最高潮を迎え、ライヴ本編が終了した。

初日公演ではアンコールに欅坂46の“Overture”と共に、卒業を控えた菅井が「今歌いたい曲」として“10月のプールに飛び込んだ”、“世界には愛しかない”など欅坂46楽曲を複数披露したが、この日も欅坂46の“Overture”が流れ始めると客席からどよめきの声が上がる。これに続いて披露されたのが“不協和音”とあって、予想外の1曲に客席のボルテージも急加速。当時の青い衣装を着用し、鬼気迫る表情で渾身のダンスを見せる菅井やメンバーたちは、3年前の欅坂46東京ドーム公演がフラッシュバックするほどの鮮烈なパフォーマンスで観る者を圧倒させた。

欅坂46「THE LAST LIVE」で初披露して以来となる“砂塵”へと続くと、場の空気も一変。笑みを浮かべながら踊るメンバーの中、菅井がフライング演出で宙を舞うなど、楽曲の世界観が目の前で再現されていった。

貴重な2曲を終え、菅井の7年を振り返るVTRへと続くと、いよいよ菅井の卒業セレモニーへと突入する。ティアラとドレスを身に纏った菅井は、「思い返すと本当に波瀾万丈なアイドル人生でした」とこの7年へ想いを馳せながら今の素直な気持ちを吐露。なかなか上手くいかない日々に対して、彼女は「私はキャプテンとして、せめてみなさんとグループを繋ぐ架け橋になろうと向き合っていました」と語り、「周りを信じることが難しくなってしまって、心に嘘をつかなくちゃいけなくなり、笑えることが難しくなってしまう時期もありました。そんなときに、応援してくださるみなさんがいてくださることが本当に心の救いでした」とBuddiesへの感謝を告げる。さらに、「大切な欅坂46も、大好きな櫻坂46もそれぞれにしかない楽曲、メンバーの魅力がたくさんあります。どっちがいい悪いではなく、それぞれを尊重しながら、どっちも愛してもらえたら嬉しいと思います」と口にしてから、「私自身もまたみなさまとお会いできるよう私の道を頑張って、これまでの経験を忘れずに、楽しかったこと苦しかったこと、すべて抱きしめて前に進んでいきたいと思います」と今後の抱負を掲げて挨拶を締めくくった。

その後、菅井へのサプライズとしてメンバーがひとりずつ、菅井へのメッセージを認めた手紙を読み上げ、1輪の花をプレゼントしていく。2期生たちは誰に対しても平等に、無償の愛をくれたキャプテンへの感謝を伝え、同期の1期生は7年間の思い出と共に労いの言葉を贈る。そして、「次の道に踏み出すために、今日ここで大切に歌えたらと思います」とこの日のために用意された新曲“その日まで”を披露。2期生から1期生へと、メンバーひとりひとりが菅井を介して絆を繋いでいくような演出/振付と共に、菅井は観る者へ感謝の気持ちを表現。曲中には「今日までグループを守るために戦ってきました。悲しいこともありましたけど、最高に楽しかったです。7年間の応援、ありがとうございました!」と力強く語るひと幕もあり、最後は大量の紙吹雪が舞う中、彼女のトレードマークでもある「がんばりき」ポーズを見せながら笑顔でステージをあとにした。そして、菅井が去ったあとに新キャプテンとなる松田が「このメンバーならどんな困難も乗り越えられると思うし、どんな道も進んでいけると思います。またこのステージに立てるように切磋琢磨していきたいです」と新たな抱負を口にし、3時間を超える東京ドーム公演を終えた。

12月にはデビュー2周年を迎える櫻坂46は今後、3期生を迎え新たな一歩を踏み出すことになる。この大きな節目を経てどんな未来を見せてくれるのか、今後の飛躍に期待したい。

(文/西廣智一)

櫻坂46

櫻坂46

櫻坂46

櫻坂46

櫻坂46

櫻坂46

櫻坂46

櫻坂46

Photo by 上山陽介

 

▼リリース情報
櫻坂46
2nd Blu-ray&DVD
『櫻坂46 RISA WATANABE GRADUATION CONCERT』
12月7日(水)リリース

■Blu-ray


■DVD


■タワーレコードオリジナル特典あり ※完全生産限定盤のみ
先着で「A5サイズクリアファイル(タワーレコード絵柄)」をプレゼント!
※特典満了次第終了とさせていただきます。


1st Blu-ray&DVD
『1st YEAR ANNIVERSARY LIVE ~with Graduation Ceremony~』
NOW ON SALE

■Blu-ray


■DVD


1stアルバム
『As you know?』
NOW ON SALE



 

▼書籍情報
菅井友香(櫻坂46)
卒業写真集
「大切なもの」


「blt graph.vol.84」
表紙:守屋麗奈(櫻坂46)


小林由依(櫻坂46)
2nd写真集
「意外性」


「blt graph.vol.83」
表紙:田村保乃(櫻坂46)


守屋麗奈(櫻坂46)
1st写真集
「笑顔のグー、チョキ、パー」


オススメ情報

新規メンバーズ登録クーポン

TOWER RECORDS MUSIC

Instant Disk Audio

CDレコ

カテゴリ : タワーレコード オンライン ニュース | タグ : Girl's Pop Information

掲載: 2022年11月11日 20:30

  • Mikiki - music review site
  • TOWER RECORDS MUSIC