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高橋悠治&坂本龍一による幻の対談本「長電話」、発売前重版決定。復刊に寄せたTaiTan等のコメント公開中

長電話

作曲家/ピアニストの高橋悠治と坂本龍一の対話を収録した幻の名著「長電話」が復刊。このたび、発売前重版が決定した。

書籍「長電話」は、1984年に坂本龍一主宰の出版社「本本堂」から最初に出版された、高橋悠治と坂本龍一の対話を収録した1冊。長電話で語られる内容は音楽や芸術の枠を超え、多岐に渡り、ふたりの軽妙な会話から飛び出す言葉の数々は大きな示唆に富むものだった。事実、この本は「長電話」という手法も含め、多くのアーティストに影響を与えることとなり、絶版である今では幻の名著と呼ばれるに至っている。

なお、復刊にあたり編集者 若林恵や小説家 朝吹真理子、ラッパー TaiTan等によるコメントも公開されている。

 

本をひらくと、ふたりがいましゃべりはじめたようにきこえてくる。言葉は、読むひとがいるかぎり、新鮮に、何度も生まれなおす。
電話での会話は、文字になることはないから、切った後、おしゃべりした体感だけ残るものなのに、通話が文字で残ってしまった。約40年前の通話記録だけれど、いまとなにが違うのだろうと思って怖くもなる。
時間は、昨日今日明日へと一本の線でつづいているようにふるまっているだけで、現在(いま)はあらゆる時間とつながって同時に流れている。その感覚を読みながら思いだしていた。

―― 朝吹真理子

 

言葉が遅くて安心する。これだけ博識同士の会話なのだから、さっさと結論を急げばいいのに、ふたりはそうしない。あくまでも会話のための会話を楽しむように、意味よりもリズムを、情報よりも冗談を、断定よりも可能性を、常に優先する。どんなに議論が深まって核心へ迫っても、どちらかが必ず筋を逸らして、「フフフッフ」とか笑いながら別の話題へと逃げてしまうのだ。無論、その度に、読者は宙吊りになる。だけれども、なぜだろう。そうしたやりとりの応酬が、現代を生きる私には羨ましい。ふたりは普通に会話をしているだけだろうに、たったそれだけのことが充分に羨ましい。総じて、言葉が論破だとか動員だとかの道具に成り果てた時代の処方箋として読んだ。今、復刊されることに価値がある。

―― TaiTan

 

若林恵による長文レビューはこちらより確認してほしい。

 

▼書籍情報
高橋悠治、坂本龍一
「長電話」


 

▼坂本龍一 リリース情報
CD/アナログ/DVD/Blu-ray
『Opus』
12月11日(水)リリース

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カテゴリ : タワーレコード オンライン ニュース

掲載: 2024年08月29日 13:10

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