『The Music Odyssey』参加メンバー＋こんなにリサイクルされてるK&Gのグッド・チューン!! その２
文：出嶌孝次
Jones Vs. Jones
タイトルからも何となくわかるでしょうが、離婚をテーマにした80年曲。男女の機微を歌わせたら天下一品のアンジー・ストーンが実にソウルフルなトリビュート作法で魅する。『Mahogany Soul』（J）に続くニュー・アルバムも楽しみです。
No Show
81年のシングル“Big Fun”のB面曲として世に出たAORチックなバラード。トリビュートするのは昨年の傑作『Level II』（Dreamworks）で復活したブラックストリート。こんな隠れ名曲を選ぶとは、流石テディ・ライリー!と思ってたら……（右頁インタヴュー参照）。
Funky Stuff
大ぶりのホーンがバリバリと冴え渡る73年のファンキー・クラシック。サンプリングの使用例は……ビースティー・ボーイズの『Licensed To Ill』（Def Jam）に収録された“Hold It Now, Hit It”や、NWAの『Niggaz 4 Life』（Priority）に収録の“Appetite For Destruction”、他にもギャング・スターやモニー・ラヴ、ターミネーター・Xなどなどシャレにならんほどの頻出ぶり。今回のトリビュートに参上したのは、UKで人気の男女ヴォーカル＋ラップ・グループ、ビッグ・ブロヴァズ。日本では全然知られてないけど昨年リリースした初のアルバム『Nu-Flow』（Epic）は、US志向のヴァラエティー豊かな傑作よ。
Summer Madness
74年に登場した屈指のサマー・ジャム! DJジャジー・ジェフ&フレッシュ・プリンスの『Homebase』（Jive）収録の定番ヒット“Summertime”や、エリカ・バドゥの『Baduizm』（Universal）に収録されている“On & On”、さらにはマイルス・デイヴィスやアイス・キューブらも物憂げな温度感を活用してきた名曲だ。トリビュートでは『Nothing's In Vain』（Nonesuch／Warner Bros.）も素晴らしかったユッスー・ンドゥールが絶品の歌唱を響かせまくり、『MTV Unplugged No.2.0』（Columbia）以来ごぶさたのローリン・ヒルもサポート!
