CLARK
輝きに向かってプログレスした新作を引っ提げて〈Sonar〉に上陸!!
〈SonarSound Tokyo 2012〉への出演も決定しているクラークが3年ぶりのアルバム『Iradelphic』をリリース! 今回の来日に照準を合わせたかのような申し分ないタイミングで届けられた新作は、トリッキーやマッシヴ・アタックの作品で知られる歌姫マルティナ・トップリー・バードが参加したヴォーカル曲や、およそテクノとは呼べないようなアコースティックでエクスペリメンタルなトラックがずらりと並ぶ、いつもとはかなり様子が異なる作品に。いかにして本作は出来ていったのだろう? 彼の発言に耳を傾けてみよう(以下の発言はすべてオフィシャル・インタヴューより)。
「アコースティックな曲は(前作の)『Totems Flare』の前から書いてた。それがアルバムにフィットしなかったから使わなかっただけだよ。今回はドラムをレコーディングすることに関心を持っていた。それに最近ちょっとコンピューターに飽きてきてたから、他のことにチャレンジしたかったのさ。自分のサウンドを前進させたかったしね。前回がかなりエレクトロだったから、まったく異なるものを作りたかったんだ。楽器は全部独学だね。ギターは2年くらい弾いてるよ」。
みずから演奏した生楽器を全面的にフィーチャーしたばかりでなく、いわゆるダンス・トラックがほとんどないのも今作の特徴。
「ベルリンのテクノ・シーンにちょっと飽きてたから、ベルリンで作られてないようなものを作りたかった。それがこういう形になって現れたんだ。ピュアなアコースティック・トラックを作るのは大変じゃなかったよ。一度作り出すと次から次にアイデアが出てきたんだ。ダンス・トラックがダメだと決めてたわけじゃなくて、アルバムとして仕上がっていくうちに、そういうトラックがフィットしなくなっていったんだ」。
最後に質問。『Iradelphic』というタイトルの意味は?
「俺が作った造語なんだ。虹色の輝きを意味する〈iridescent〉と〈曖昧な〉って意味の〈Delphic〉という2つの言葉を合わせた。眩しく光り輝く唯一無二のもの、そんなイメージがあったんだ。自分ではアルバムのトーンを上手くまとめた言葉だと思うよ」。
▼関連盤を紹介。
新作と同時にリイシューされるクラークの2001年作『Clarence Park』(Warp/BEAT)