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私の「2010年代SOUL名盤」(渋谷店)

2010年代のSOULを振り返ってみると、とにかくハイブリッドな音楽に溢れていて、音楽の価値観を急激に変えたきっかけになりましたね。月額制で好きな音楽が聴き放題の”サブスク”、"ストリーミング"と呼ばれる1つの時代背景が生まれ、それによって音楽市場の動きも変わり、更にレコードやカセットテープの需要が高まるなど、カルチャー的な意味でも時代が逆流し、いろんな意味で混沌としていました(笑)。そんな中で一際価値観を放ったのがSOULやHIPHOPだったでしょう。独自性を保ち、2010年代においてとてつもない貢献をしたのは間違いない。確実にこれからの音楽のリーダー的存在になると思います。

Selected by

渋谷店/定歳 淳
コーラとピザと映画、そして"ナイスグルーヴ"な音楽を愛する。休日はカメラ片手に旅に出てます。

 

SZA『コントロール』

2018年のグラミー賞では女性最多となる5部門にノミネートされ、ケンドリック・ラマーらを擁するレーベル=TDEの紅一点として着実に名を広め、満を持して届けられたこのデビューアルバムではケンドリック、アイザイア・ラシャドらレーベルメイトやトラヴィス・スコットらが客演、チャンス・ザ・ラッパー周辺の制作人が参加するなど旬なサウンドが満載。フランク・オーシャン以降のオルタナティヴな感覚を、ソランジュやケラーニと合わせて感じたい新時代を象徴する1枚。近年、ますます勢いを増している女性R&B界において欠かせないアイテムです!


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Tyler, The Creator『フラワー・ボーイ』

10年代の音楽を席巻した秀才軍団Odd Futureのリーダー、タイラー・ザ・クリエイターによる”THE タイラー”と呼ぶに相応しい彼の代表的アルバム。明るく前向きだった前作『Cherry Bomb』に対し今作は、意気消沈した後ろ向きな印象。サウンド的にも以前のハードコアな雰囲気に比べると、ドリーミーなメロディが交差し柔和に作られている。タイラーの多様な価値観から生まれるジャンルレスな世界観を軸に、破壊力抜群な覇気を感じるラップもあり、時に狂気すら感じます。ジャズのテイストを大きく取り入れてたりとかなりクリエイティブに仕上がった作品ですね。


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FKJ『FRENCH KIWI JUICE』

しばらく影を潜めていたフレンチミュージック界に光を与えた作品。90年代からゼロ年代初期にかけてハウスシーンを席巻したフレンチエレクトロが、若い芽によって再生したオシャレ音楽。ファンク、ソウル、ヒップホップ、ディスコ、ジャズなど多くの要素が彼のフィルターを通してメロウかつ多彩なグルーヴを創出している。ベッドルームサウンドにも良し、ドライブにも良し、控えめに言っても"作業用BGM"では終わらないメロウなサウンドと心休まるFKJというニュージャンルを確立した上質盤。彼が立ち上げたパリのクリエイター集団"ROCHE MUSIQUE"も要チェックやで。


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Thundercat『Drunk(世界同時発売/+1)』

"テクいサウンド"と"イカれたリリック"という、彼の常軌を逸した人間性が最初から最後まで凝縮されたハンパない作品。ここだけ聞くと変なヤバいアルバムに捉えられるが、安心して下さい。コントラストこそは強めだがちゃんとバランスが整ったDOPEな作品です。盟友フライング・ロータスをはじめ、ケンドリック・ラマー、カマシ・ワシントンら超豪華ゲストが勢揃いし、マイケル・マクドナルド&ケニー・ロギンスという驚きのAORレジェンドを迎えた「Show You The Way」を筆頭に聴き心地はスウィートだが、沼の奥底に潜むファンクでサイケな毒気に気付けばリピートしてしまう…彼が大好きなドラゴンボールネタにも注目!


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Solange『ア・シート・アット・ザ・テーブル』

ビヨンセの妹という肩書は完全に不要だということを圧倒的な音楽センスを持って証明した奇跡の名盤。虚無感すら感じるフワフワ空間系トラックが印象的。インディーっぽさと、すっきりとしたアンビエントR&B的なトラックも多いけど、所々にネオソウル的な要素が少し入っている部分が、名手ラファエル・サディークを制作に招いた影響だと思う。リル・ウェイン、サンファ、Qティップ、ケレラらが客演し、姉の相棒でもあるケリー・ローランドの参加も微笑ましい。ケンドリック・ラマーのTPABとも共鳴する研ぎ澄まされた感覚は、各メディアの年間チャートで1位に選ばれたことも納得。


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Hiatus Kaiyote『トーク・トマホーク +3(+3)』

10年代の音楽界に於いてハイエイタス・カイヨーテ及びオーストラリアグルーヴの貢献度は数知れない。この作品はオーストラリアの音楽シーンに留まらず全世界にムーブメントを巻き起こした、まさにパイオニア的存在。民族音楽的で、ジャズやフォークといったサウンドがミックスされ、オリジナリティに溢れたネオソウル/フューチャーソウル。1つ1つの音のクオリティとNai Palmの存在感のあるヴォーカルは実に魅力的。いま注目されているノースロンドンを中心としたUKジャズの一部も、ここから派生してきたものという事も覚えていて欲しい。


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The Internet『エゴ・デス』

タイラー・ザ・クリエイター率いるLAの奇才集団、"Odd Future"の中でも一際異彩を放つソウル・バンド。この作品は前作『Feel Good』の続編と捉えてもいいかもしれない。前作のメロウな部分に、プラスで今作はよりハードな独自性に溢れている作品だと思う。彼らの人気を決定づけたこの3rdアルバムでは、先行の「Special Affair」をはじめ、今となってはアベンジャーズ感さえ漂うスティーヴ・レイシー、キンタロー(サンダーキャットの弟)らによる演奏と、深海を漂うかのように深く美しいシドの歌声が完璧に融合。タイラー、ジャネル・モネイ、ケイトラナダらとの才能の共鳴も美しい。


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Kendrick Lamar『トゥ・ピンプ・ア・バタフライ』

2016年のグラミー賞で、マイケル・ジャクソンに次ぐ歴代2位となる11部門にノミネートされたことでも話題となった大傑作!一言で言うと"ネオ・病み系"的アルバムですね。目の前の悩みにどうしようも出来ない現実感の喪失。それが如実に表れた一枚。ギャングスタラップの聖地コンプトンを感じさせる「King Kunta」、ファレル・ウィリアムスのセンスが光る「Alright」、アイズレー使いで疾走する「i」などテン年代のヒップホップ界が忘れかけていたメッセージ性も素晴らしい壮大なる音楽絵巻。フライング・ロータス、テラス・マーティン、サンダーキャットら現代ジャズともリンクする人選も完璧。


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Daft Punk『ランダム・アクセス・メモリーズ(+1)』

ナイル・ロジャースのカッティングが全開!クラブ~エレクトロシーンを代表する鬼才DAFTPUNKがテン年代によみがえらせた音は、ずばり"ディスコ"!今までの活動からだとテクノ・ハウスだけの存在だと認知していたが、まさかここで新たな境地に踏み出すとは!俺たちの"仕事は終わらない"と言ってるような雰囲気を感じました。CHICのナイル・ロジャースを再び時の人にしてしまった『Get Lucky』をはじめ、ジョルジオ・モロダーら人選にもやられた感しかない。参りました。ファレル・ウィリアムスやブルーノ・マーズ、タキシードらと共鳴しながら、小難しいこと抜きに世界を踊らせてしまうセンスは"流石"の一言。


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Frank Ocean『チャンネル・オレンジ』

ゼロ年代サウンドに終止符を打ち、典型的なヒップホップの概念をぶち壊し、新たに10年代サウンドの基盤を構築した一枚。アンビエント×R&Bというサウンドが突如SOUL界に現れ、結果としてジャンル問わず音楽界全体のボトムアップへと繋がった革新的なフューチャーソウル。紡ぎだされた華麗な歌詞や独特なメロディラインは常に新鮮で、今日と明日では違う聴こえ方がする不変的な部分はとても素晴らしいもの。彼が生み出した音楽はジャンルを超えて影響を与え、この時代に生きる音楽家のベクトルを決めたと言っても過言じゃない。


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タグ : タワレコ名盤セレクション

掲載: 2020年05月27日 00:00

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