【千円生活】冬に聴きたいアルバム特集
冬とは、理由もなく寂しくなったりセンチメンタルになったりするもの。そんな私達に音楽で暖をとらせてくれる、美しくて優しく、そして時には激しいアルバムを紹介。音楽って季節によって感じ方も違いますね。四季のある国に生まれてよかったなぁ、そんな再確認もさせてくれるアルバムたちです。もちろん全て千円です。
※期間限定セールにつき、価格が変更になることがあります。
Prefab Sprout 『Steve McQueen』
ジャケと同じように中身も冬を感じる要素が満載です。「When Love Breaks Down」を聴いた日には80年代をひしひしと感じる演奏と男女の声の重なりに、遠い昔に過ごした冬の日が頭の中で蘇ります。石油ストーブの前でココアを飲みながら今までにあった楽しかった事や嬉しかった事を全部思い出してみたくなります。
Simon & Garfunkel 『Bridge Over Troubled Water』
ジャケの色味といい服装といい寒そうなアルバムです。彼らの持つ少し切ない歌い方とハーモニー、シンプルな演奏が寒い冬を乗り越えようとしている私達に、「それでいいんだよ」と言ってくれているような、見守られているような気持ちになります。夏に芝生で聴くのにも合いそうですが、やっぱりコートを羽織って背中を丸めながらオーディオプレイヤーで聴きたくなります。
Charles Mingus 『Mingus Ah Um』
冬に聴くジャズは、また一段と格別な気がします。特にこのミンガスの名盤は、冬特有の色がない寒々しい静かな景色に喝を入れてくれるようなパワフルで彩り豊かなアルバムです。ミンガスのベースをじっくり堪能できる曲あり、ハード・バップの力強い音を楽しめる曲ありとジャズに詳しくなくても音楽って素晴らしい!と叫びたくなる1枚。
Tom Waits 『Closing Time』
今ではガラガラ声で何を言っているか聞き取れないほどのダミ声をお持ちのおじさんですが、デビューしたばかりのこの時代のトムの声は本当に味があって粋です。ピアノ、チェロ、トランペット、ベース、そしてギターで編成されたジャズ色の強いアルバム。あまりにも美しい演奏にトムの渋すぎる声が奇跡のようにマッチして、雪の舞う窓の外を眺めながら聴いたりしたらロマンチックすぎます。
Donny Hathaway 『Live』
寒い冬には体だけではなく、心も寒くなってしまうもの。理由もなく切なくなったり寂しくなったりしますね。そんな時に、私達の心の暖をとらせてくれるアルバムがこれ。大人の落ち着きを持っていて、音楽に対するまっすぐな意思を感じます。温かい声に温かい演奏、そして温かいお客さんの拍手と声援。全てにぬくもりを感じる、1枚。
Nick Drake 『Five Leaves Left』
彼のアルバムはどれをとっても、影があって、少し寂しくて、時々優しい。特にこのデビュー作はそのどれもが際立っていて、感情が次から次へと溢れ出てくるような気がしてとても心に沁みる1枚。彼の爪弾くアコースティック・ギターとオーケストラのハーモニーに包み込まれれば体の芯がジーンと温かくなります。冬のシンとした雰囲気の中で聴く最高の1枚です。
Billy Joel 『The Stranger』
誰しもが一度は耳にしたことがあるであろう名曲「The Stranger」「Movin' Out」をはじめ彼にしか表現できないメロウで優しいのに激しさを併せ持つ個性的な曲の数々に冬の寒さを忘れます。ピアノってこんなに美しいんだ・・・とも再度確認できる彼の声にピッタリとはまる音色にもうっとり。とにかく全ての曲がシングル・カットされてもおかしくないほど才能をまざまざと見せつけられます。
Manu Chao 『La Radiolina』
冬に冬っぽいアルバムを聴くのは芸がない!冬こそ常夏を感じたい!と少しアマノジャク気味の方にはこちらがオススメ。民族音楽的な要素とパンク・ロックの要素が合わさって、かっこよさに加え踊りたくなるようなリズムも持っていてとても楽しくなります。なんだかリゾート地の風になったような気分にもなります。