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【追悼】 剛腕ギタリスト、ゲイリー・ムーア急逝

ゲイリー・ムーアが2月6日、休暇で滞在中だったスペイン、コスタデルソルのホテルで亡くなった。享年58歳。
スキッド・ロウ、シン・リジィへの参加、そしてソロ活動、グレッグ・レイクとの共演などで知られ、数多くのフォロワーを
生み出し、現在のギタリストたちに多くの影響を与え続ける名ギター・プレイヤーとして活躍していた。
2010年の4月には、21年振りの来日公演を行ったばかりだった。心より故人のご冥福をお祈りいたします。

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【バイオグラフィー】

Gary Mooreは1952年に北アイルランドで生まれ、1969年にSKID ROWでプロ・デビューを果たす。デビュー当時から圧倒的な存在感で頭角を現す。当時、FLEETWOOD MACの名ギタリスト、ピーター・グリーンは彼のギター・プレイに惚れ込み、後に自分のギターをゲイリーに譲る。SKID ROWを1972年に脱退し、1973年には自身のバンドTHE GARY MOORE BANDを結成。しかし、アルバム1枚を発表したのみで消滅。1974年にはTHIN LIZZYに加入するも、すぐにジャズ/フュージョン・バンドのコロシアム・に参加し、ロックだけでない幅の広いプレイを聴かせる。この頃から彼のギター・プレイは更なる認知度を広める。

1978年には再びTHIN LIZZYへ加入。THIN LIZZYのアルバム発表より先にソロ・アルバム「Back On The Streets」を発表し、名曲"パリの散歩道"が全英チャート4位の大ヒット。そしてTHIN LIZZYで1979年にロック史上に残る名盤「Black Rose」を発表。そこでの彼のギター・プレイは大きなインパクトを与え、その後の数多くのフォロワーを生み出し、現在のギタリストに多くの影響を与えている。しかし、そのTHIN LIZZYでの活動もツアー途中で突然脱退。G-Forceを結成する。1980年にアルバムを発表するも約7ヶ月であえなく解散。ソロでのライヴをおこないつつ、1981年には元EL&Pのグレッグ・レイクのソロ・アルバムに参加。このアルバムは今でも高い評価を受けている1枚である。

1982年にはソロ契約をVirgin・Recordsと交わし、ソロ活動を本格化する。ドラムに元DEEP PURPLEのイアン・ペイス、ベースに元WHITESNAKEのニール・マーレイを迎え、「Corridors Of Power」を発表。このアルバムでの"エンド・オブ・ザ・ワールド"での強烈なギター・ソロは名演中の名演!!誰もがこの曲のソロを真似た。この80年代はハード・ロック・サウンドをメインに数々の名盤を制作。1985年には親友でありながら幾多の仲違いをしていたThin Lizzyのフィル・ライノットとデュエット・シングル"アウト・イン・ザ・フィールド"を発表し、ファンを喜ばせた。しかし翌1986年そのフィルが死去。その彼に追悼する名盤「Wild Frontier」を1987年に発表する。

1990年には今までのハード・ロックではなくブルーズ・サウンドへ傾倒していく。ブルーズへのリスペクトを表現したアルバム「Still Got The Blues」は、大きな反響を呼んだ。ブルーズの大御所アルバート・キング、アルバート・コリンズ、さらにジョージ・ハリスンとの共演を果たしたこのアルバムは新しい歴史を作った名盤である。その後、1994年には元CREAMのジンジャー・ベイカー、ジャック・ブルースと"B.B.M."を結成。

1997年にはそれまでのブルーズから一転、当時の最先端テクノロジーを取り入れたサウンドでのアルバムを発表し周囲を驚かせた。そして21世紀に入り再び原点であるロック/ブルーズに戻った。

タグ : ハードロック/ヘヴィメタル(HR/HM)

掲載: 2011年02月07日 11:27

更新: 2011年02月09日 11:38