マッツ・グスタフソンとソニック・ユースによるスペシャル企画盤
『Hidros 3』は、マッツ・グスタフソンとソニック・ユース、そしてジム・オルークという、オリジナル・サイレンス(ジム、ソニック・ユースのサーストンとマッツ・グスタフソンが参加するアヴァン・ユニット)を通じてもかねてから親交のある面々が集った、パティ・スミスに捧げたという2004年のスペシャル企画盤。
マッツが管を吹き、キム・ゴードンが歌い、サーストンとスティーヴ・シェリー、リー・ラナルド、さらにはローレン・マザケイン・コナーズまでもがギターを弾き、ジム・オルークがミックスを施す。一聴してそれとわかる地響きのようなマッツのブロウやマザケインのギターの音色、ジムのミックスのなせるわざか、クールで、ヒリヒリと張り詰めるようなテンション、そこにどこかポップな色をもたらすキム・ゴードンのヴォイス。
マッツ・グスタフソンとジム・オルークといえば、ディスカホリクス・アノニマス・トリオやオリジナル・サイレンスなど、SMALLTOWN SUPERSOUNDのアヴァンギャルド・サイドを象徴する極北バンドの中核メンバー。ノイズ/アヴァン界隈でも指折りの猛者としてハードコアなフリークスの間では一目置かれる存在ですが、この『Hidros 3』は暗黒のアヴァン軸に振れ過ぎることなく、絶妙なバランスでリスニング志向のアウト・ミュージックを表現した、初期ソニック・ユースやSYR(Sonic Youth Records)のファンにも是非トライしていただきたい、素晴らしいサウンドが詰まった傑作です!
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掲載: 2013年02月12日 20:32