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ブルックリン・アンダーグラウンドの新たなる刺客、パール・ネックレス

Pearl Necklace

初期のアニマル・コレクティヴにも通じるとっ散らかったアウト・ミュージック感覚、壊れかけのネジ式おもちゃのような奇妙なループが生みだす絶妙な酩酊とグルーヴ、70年代SF映画のサウンドトラックみたいなビザールなヴィンテージ・フィーリング、ノイズのスパイスなどなどがツギハギされた、不格好ですが、いかにもブルックリンの地下らしい、突出した新しいタレントを感じる本作。

インディー/ダンスの今様スタイルを思わせるハウス・ミュージック・マナーのビートを維持しながらも、ノイジーな音のカケラが淡々と、しかしながら複雑に出入りを繰り返す、突出したディスコ・ノット・ディスコ「Did You Feel It?」や、抑制をきかせた呪術的なドラムとシンプルなヴォイス・サンプルのリピートで組み立てられた「Ah Ah」などは、ディスコを偽装した謎のトリップ・サウンドで好事家爆死。

またクラムス・カジノ風の酩酊をほがらかに脱線させた「Radio Love」、クラスター・マナーのアンビエンスで内へ内へと引き込む「Why Toto?」や「Pearlfriend」から、アンドリュー・ヴァンウィンガーデン(MGMT)をフィーチャーした辺境仕様のエレクトロニカ「Wist」まで、多彩なビートや仕掛けで名もなき音の細道を突き進む。

飛んで、転んで、踊れそうで踊れない、マックス寸止め、でもトリップ確実な番外地サウンド満載のニクめない一枚!

 

 

タグ : UK/US INDIE

掲載: 2013年02月12日 20:23