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ジャズ・ロックやカンタベリー・ファンも注目の仏SSW、マニュエル・ヴィエンヴェニュ

Manuel Bienvenu

 

ロバート・ワイアットの「Sea Song」をそれまでに聴いたどんな音楽よりもすばらしいと思った少年が成長し、今、披露するのはこんな音楽。90%はピアノを、10%はベースを弾きながら作曲、編曲された楽曲群は一聴すると、とてもシンプル、スムースといってもよいくらい心地良い響き。

よく聴くと、味わい深い文様が丁寧に、細やかに組み合わされていったことがうかがえる。一つ一つの曲に拡がる音像の中には独特な捻り・遊び・甘美な毒がたくさん内包されているのだが、ある種の気難しさ、頭でっかちな表現となることを軽快に躱している。

スティーリー・ダン、XTC、ブルー・ナイル、プリファブ・スプラウトといったアーティストたちの語り継がれる作品の数々、Twisted but Simple の系譜。

ジャズを学ぶも早々にその道を断ち、ロバート・ワイアット、カーラ・ブレイがそうであったように主流と距離をとることで独自の表現を獲得したフランス人、シンガー・ソングライター・作曲/編曲家。あらゆる楽器を弾きこなすマルチプレイヤーでもある。

2004 年に初めて日本にやってきてから、断続的に滞在。フランスと日本を行き来しつつ、石井マサユキ(gabby&lopez,TICA)、エマーソン北村、北村ゆう子(Lake,キセル)、sakana、mama!milk、トウヤマタケオ、坂本慎太郎、鈴木正人/栗原務(リトル・クリチャー
ズ)といった日本人ミュージシャンたちとの交流も深い。

英国70 年代前半くらいまでのジャズ・ロック、カンタベリー・シーン諸作、竹村延和が率いたidyllic/childisc 諸作、ジム・オルーク、ハイ・ラマズ、ラムンチョ・マタ。近年のアーティストだとサンドロ・ペリ、シモン・ダルメ、マントラー、ベン・ワットの「North Marine Drive」、 そして、ロバート・ワイアットとの「Summer into Winter」といった作品・アーティストたちに連なる作品、ここに登場。ベン・ワットの名曲(トラック4)、マイケル・マントラー(トラック13)のカヴァーもここでは自作曲の数々と見事に調和している。

 

タグ : UK/US INDIE

掲載: 2013年03月25日 18:57