アクロン/ファミリー、6枚目となるニュー・アルバム
「この雑食動物たちは人食い族である…。この50年間のポップ/ロック音楽を挽肉器でミンチにして、電解液とハチミツを加えて発酵させたような…。彼らがこれほど貪欲な獣と化すとは、誰が想像し得ただろう。」-マイケル・ジラ(スワンズ)
2002年にニューヨークでの共同生活から現れたアクロン/ファミリーの6枚目。今やメンバーはポートランド、ロスアンジェルス、ツーソン…とバラバラに生活しているけど、この距離感が更なる奇跡を生み出したのか、三人が集まった時の激烈マジックと言ったら!とにかく今作ボリュームがハンパ無い!もうお腹一杯なのに、更に食べさせられ、そしてコッチもまだまだガンガン食べられちゃう…そんなモーレツな作品に仕上がっています。
今作のプロデュースはサン O)))、アース、ボリスなどを手掛けている大注目のランドール・ダン。そしてジャケットを手掛けたのサン O)))の御大ステファン・オマリー。まずはこの人選からアクロンの根深いアンダーグラウンド気質…ハードコア~ドゥーム~エクスペリメンタル・エッセンス…が垣間見えますね。
更に参加メンバーとして、ヴォーカリスト&チェリストとして作品を出している夫婦ジェシカ・ケニー&アイヴィン・カン、ガレージ・ア・トロワ、サキソフォニストのスケーリック、ウェイクフィールドのフロントマン=ジェイソン・カードングと、実に多種多彩。
そんな訳でノイズやらメタル・ギターやらインダストリアル・ビートやら雄叫びやらが大爆発するは、ジャズ、プログレ、サイケ、エスノ、ジャム…と目紛しく大展開。三人はどんどん突っ走って行くのです。しかしそんな刺激的なサウンドに乗っかるメロディー、ハーモニー、唄心の美しさがこれまた別次元であり、そして彼等最大の武器。ソウル、ゴスペル、ブルースの魂も確実にアクロン/ファミリーには存在しているのです。ハイ、何杯でもおかわりオッケー!「アクロン/ファミリー・スーパー・ワールド」にようこそ!
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掲載: 2013年04月24日 20:45