NYブルックリン発、エクスペリメンタル・オリエンタリズモの傑作
90年代後半からNYのアヴァンギャルド、エクスペリメンタル・シーンの中心にいて、アニマル・コレクティヴ、ブラック・ダイスといったバンドとも深く交流を持ち、公私ともに活動を共にしたナタリー・ルブレヒト。ソロ名義の作品に続いて、これまでにも活動してきたグリーンポット・ブルーポット名義での新作が完成した。
ミニマリズムの先駆者、ラ・モンテ・ヤングの工房、ドリーム・ハウスに現在も籍を置き、ヤングのスタッフとしても忙しい彼女だが、本作ではレコーディングはほぼひとりで、ミックス、マスタリングはアニマル・コレクティヴのエヴィー・テアと、ビースティ・ボーイズやローレン・ヒルとの仕事で知られるマット・マリネッリを加えた3人での共同作業で制作されている。
最近もプリンス・ラマのようなオリエンタリズムをまとったアーティストをNYでも散見するが、ポップサイドからのアプローチではなく、エクスペリメンタルサイドからアプローチするのが彼女の最大の特徴で、海外でのメディアではリディア・ランチ、スージー・スー、オノ・ヨーコを引き合いにして批評されることも多い。PVはブルックリンのサブカル・アイコン、タラ・サブコフがディレクションし、アニマル周辺のラスティ・サントス、ブラック・ダイスのエリック・コープランドなどもナタリーの熱烈なファンとして知られている。
タグ : UK/US INDIE
掲載: 2013年08月15日 20:14