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英国の白昼夢!幻影を紡ぐリバプールのアウトフィットがデビュー

Outfit

 

ロック・バンドとしてのアイデンティティを軸にしながらエレクトロ、アンビエント、ハウスからダブステップまで様々な音楽的要素を自由にクロスオーバーする今、最も手応えのある音楽を創りだすバンドが遂にデビュー・アルバムを完成させた!

アルバムのオープニングは「Nothing Big」。彼らのスペクトルなサウンドスケープへの序論だ。「I Want What's Best」は人生で数多い道の中から一つだけを選ばなくてはならない苦しみ。不穏なラブストーリー「House On Fire」は、回転盤の縁のスペース・エコーによってさらに孤独さを増し、男女の関係が崩れ落ちるような音をガラガラとたてている。「Spraypaint」の白昼夢のようなサイケデリアは、彼らが現代生活を疑っていることを表しているし、ディープなヴィジュアル・ソング「Great Outdoors」では、孤立と孤独を親密に語っている。「Thank God I Was Dreaming」はガレージ・パーカッション、当時よく聴いていたサウンドの影響が残るゴーストリーなハウス。そして前作「Two Islands」がアルバムの締めとして収録され、リスナーは高揚した催眠状態のまま残されることになる。

トーキング・ヘッズの“居心地の悪いポップ”のコツ、ポーティスヘッドの「Third」、レディオヘッドの野心と多様性、クラスターの70年代のプログレとアンビエンス、それらに影響を受けたこのアルバムは、テクスチャーが豊富でテクノやハウスなどを合成混合させた仕掛けを創りだしている。『Performance』の核は、しかし白日夢なのだとアンドリューはいう。「リスナーをここではない他の場所へ誘い、喚情的で、現実的ではない音楽を作りたいんだ」

暗黒郷のように美しい世界を描き、とらえどころがないほど希望に満ちたアウトフィットのデビュー作は、光り輝く未知数へのステップなのだ。

 

 

タグ : UK/US INDIE

掲載: 2013年10月02日 14:29