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元ヴィヴィアン・ガールズ、ケイティ・グッドマンによるラ・セラ新作

La Sera

 

先日惜しくも解散してしまった3ピース・ガールズバンド、ヴィヴィアン・ガールズのベーシストとしても知られるLA在住のケイティー・グッドマンのソロユニット、ラ・セラ。恋人との別れの心の痛みを綴った過去2枚のアルバムでは、60年代ポップスの影響を昇華させたフォーキーなファースト・アルバム『La Sera』(2011年)、ダーカー・マイ・ラヴのロブ・バーバートとの共同プロデュースでドリーミーなサーフ・ポップのセカンド・アルバム『Sees the Light』(2012年)とサウンド面でも着実に進化を遂げてきた。
 
そしてサード・アルバムとなる本作は、ケイティーの魅惑的なボーカルと機敏なベースラインをバックアップするギタリストのトッド・ワイゼンベイカーを中心とした新たなバンドと共に制作され、2013年の夏、イースト・ロサンゼルスのスタジオでエンジニア、ジョエル・ジェロームによってレコーディングが行われた。『新しいラ・セラのアルバムはレスリー・ゴアがブラック・フラッグのフロントで歌っているようなサウンドにしたかったの。部屋で1人でと悲しみにくれてるようなレコードをまた作りたくなかったし、バンドと一緒に曲を書いて演奏するのを楽しみたかった。』とケイティーは語る。
 
ケイティーが大きな影響を受けている60年代ポップスの要素はもちろんのこと、アグレッシブなパンクや80年代パワーポップが衝突したような疾走感溢れるサウンドは、前作の清涼感も残しつつもよりワイルドにパワーアップ!また生き生きとキャッチーなメロディーラインのボーカルも、透明感溢れるスウィートなトーンに、シャープでクールな印象が加わり、ボーカリストとしても大きな成長が伺える。
 
ワイゼンベイカーは語る。『僕たちは流行り廃りのないアメリカのレコードを作りたかった。このアルバムはザ・プリテンダーズ、マイナー・スレット、X(80年代アメリカのバンド)、ザ・スミスSmiths、ザ・カーズなど、たくさんのバンドにインスパイアされている。こういった色々な影響とハードコアのエネルギーを音楽的なハーモニーと融合させて、例えばオープニング曲の『Losing to the Dark』のようなサウンドが生まれた。一方、タイトルトラックの『Hour of the Dawn』では、日が昇る時の長い地平線のような安定したグルーヴを出しているんだ。』
 
本作『Hour of the Dawn(夜明けの時)』はそのタイトルが提案するように、ラ・セラの輝きと活気に満ちた新しいチャプターのはじまりを暗示し、USインディーロックシーンのクイーンへと着実にステップアップしているケイティー・グッドマンの最高傑作と言えるアルバムだ。

 

 

 

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掲載: 2014年04月15日 19:39